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再び、オスプレイの安全性 [稲門機械屋倶楽部]

                        2012-8-10 WME36 村尾鐵男


華やかなオリンピック報道の陰で、昨日9日、日米双方の防衛・外務担当の実務者会議が横田基地内で開かれ、米国よりMV22型オスプレイ輸送機の事故発生率に関わる資料が公開されました。このデータは平成13(2001)10月から今年7月までの事故集計です。


クラス
A:  4件(飛行10万時間当たり1.93、全機種平均 2.45
クラスB: 9件(飛行10万時間当たり2.85、全機種平均 2.07
クラスC :27件(飛行10万時間当たり10.46、全機種平均 4.58

事故のクラスAとは事故の結果として死傷者が出て、200万ドル(16000万円)以上の修理費を要し、クラスBは搭乗者に障碍が残り、50万ドル(4000万円)以上の修理費を要し、クラスCは負傷者が無く、50万ドル以下の修理費を要する場合です。米国海兵隊が運用する全機種は9機種とされて、その機種名は不明です。

上記の数字を見る限り、オスプレイは軽い事故の発生率が他機種よりも高いことが明らかになりますが、この11年間ほどの間で、この軽い事故がいつ頃に起きたのかは不明です。
又、この事故(Accident)と故障(俗称Mechanical Trouble)との境界も明らかにされていません。事故の発生は故障に起因する場合も少なくはなく、事故原因の究明は事故一件毎に長い時間を掛けて調査や再現試験を繰り返さなくては真の原因を突き止めることができません。

いずれにしても、上記の数字が物語ることは、絶対に安全な飛行機、即ち、事故も故障も起こさない飛行機は存在しない事実です。航空関係に限らず、技術の分野には絶対安全は存在し得ないので、技術者は「絶対安全」の言葉を発しません。ただ、事故と故障を可能な限り少なくする努力は「絶対」に怠ってはいません。
オスプレイを安全に運用するためには、操縦要員の弛まざる訓練と、頻度の高い点検整備の励行以外にはありません。 (了)


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ぼくあずさ

記事の内容は私の知識の範疇を越えています。
現実には中韓露の3国が日本領土侵略の意図を強めている現実は、切実です。米国は国益を守る為にOspreyを沖縄に配備します。
残念ながら今の日本は新兵器の開発も、自力で外国の侵略を阻止する兵力も意思も持っていません。

鳩山、菅と2代続いた民主政権は日本侵略okの誤ったサインを出し続けました。そのツケは我々の世代の内に消し去ることが国家存立の為に不可欠です。野田政権と次の保守政権は産業奨励と共に、外国勢力の圧力を跳ねのけ、その手先の政党およびシンパを排除する使命があります。Osprey の沖縄配備は歓迎すべきことであり、反対することはありません。感情的な煽動に惑わされることは慎むことです。
by ぼくあずさ (2012-08-10 09:41) 

馬爺

オスプレイに関してはどれだけ安全なのかも重要ですが配備が問題ですね、あの凄い爆音と振動には驚きましたね、ガラスがびりびりと鳴っているそうですから沖縄に配備すことの前提なんでしょうがまたしても何故沖縄なのでしょうか?
もっと島が沢山有るんですからそこへ基地を作るとか工夫を講じるべきかと思いますね、日本は軍備増強しょうにも人口減少で出来ない相談ですね、
米国に守ってもらうしかないのが現状です。
by 馬爺 (2012-08-10 16:44) 

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