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「軍事情報包括保護協定」の日韓締結延期 [稲門機械屋倶楽部]

                         2012-7-01 WME36 村尾鐵男


「軍事情報包括保護協定(GSOMIA: General Security Of Military Information Agreement)」は、北朝鮮情勢の緊迫化を背景に、5月下旬に韓国国防相が来日して協定に調印することになっていたのですが、これが6月末に延期され、629日に韓国側からの申し入れで再々度延期されることになりました。


毎度のことですが、韓国の政権は末期に近付くと「反日」の姿勢を強めます。次期大統領選挙を睨んで、国民の間に根強く残る反日感情に迎合し、現政権による諸々の不祥事や至らなさを、反日を唱えて国民の目を逸らすためです。


GSOMIA
の締結はその韓国のお決まりの反日感情に絡め取られました。韓国では日本との軍事協定に極めて嫌悪感が強く、韓国政府は「軍事情報包括保護協定」を「秘密情報保護協定」と「軍事」の文字を外して国内世論を鎮めようとしましたが、失敗に終わりました。


韓国の新聞「朝鮮日報」は対北朝鮮軍備強化論を唱える保守系として知られていますが、その朝鮮日報までが日本に於ける原子力基本法の改定、即ち「原子力を安全保障に資する」とする改定に、「日本が核武装に踏み切った」と過剰反応する昨今では、日韓の間でGSOMIAを締結できるような落ち着き、且つ冷静な状況が韓国にないことは明らかです。


米国は日本を含めて60ヶ国ほどとGSOMIAを締結しており、この協定は軍事同盟関係にあるか、軍事協力関係にある国家間では欠かせないものです。


日本と韓国のいずれに不利になるのか、考える間でもないことです。北朝鮮と国境を接する韓国が、日本が収集する北朝鮮情報を与えられて役立てる場合の方がはるかに多いのですが、韓国の反日感情がそもそも「感情」であるだけに厄介で、政権首脳までが冷静さを欠いているのが現状です。


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コメント 3

ぼくあずさ

中央日報は社説で協定の必要性を主張しています。
現状認識は次の通り。「4機の偵察衛星、6隻のイージス艦、10機の空中早期警戒機を運用する日本の対北朝鮮情報能力は、韓国よりも上だと評価されている。その間、両国は米国を媒介に間接的に情報交流をしてきた。」(村尾さんご指摘のことを具体的に記載)
韓国の偵察衛星は機能しているのかは不明です。

by ぼくあずさ (2012-07-01 19:09) 

ぼくあずさ

中央日報はその社説で、日本の偵察能力を利用する利点が
あるから協定締結に賛成を表明しています。
処で4月に打ち上げたアリラン5号、実質イスラエル製の偵察
衛星は機能しているのでしょうか。韓国主要紙は打ち上げの
安い日本に依頼したといっていますが、他にも理由がある
のかと疑っています。どうなのでしょうか?
by ぼくあずさ (2012-07-01 20:29) 

村尾鐵男

日本の宇宙ロケットで打ち上げた韓国の偵察衛星は機能しているはずです。もし間違った場所へでも打ち上げてしまったら、今頃韓国は日本非難の大合唱でしょう。
一方、当然のこととして何処の国でも同じですが、偵察衛星の去就は公表しません。たとえ機能が停止しても公表しません。これだけは韓国も同じでしょう。
by 村尾鐵男 (2012-07-01 22:22) 

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