SSブログ

奇怪な北朝鮮軍 -3/4 [稲門機械屋倶楽部]

                                          2012-05 WME36 村尾鐵男

弾道ミサイルと核武装


疲弊し破綻寸前の北朝鮮の現状では、120万人の軍を維持し、装備を近代化することはできません。たとえば、海軍も空軍も、古いとは言え、その艦艇や戦闘機の戦闘能力を維持するためには訓練は欠かせませんが、燃料調達ができずに訓練もできません。空軍の飛行士は2ヶ月も飛ばなければ飛行士としては戦闘能力を失い、部品の欠乏で点検整備もでない飛行機は飛ばすことができなくなります。


120
万の軍を維持することに較べれば、弾道ミサイルと核武装ははるかに安上がりであり、韓国をはじめとする諸外国への威力誇示には向いています。


北朝鮮の弾道ミサイルは命中精度が悪いと伝えられますが、たとえ一発でも相手の領土内に弾着すれば、その効果は明らかであり、常に不安を持たせる効果は薄れません。しかも、イラン、シリア、パキスタン、その他のテロリストに輸出することも可能で、貴重な外貨稼ぎの有力手段ともなります。



先軍政策の犠牲


金正日が先導した先軍政策は、身分不相応な軍を維持するために多数の国民を犠牲にしたと伝えられ、乏しい国家財政で120万の軍を養い、弾道ミサイルを開発し、核武装にまで手を伸ばすことによって、国内では大規模な食糧不足となって、北東地域を主に三百万に餓死者を出したとも伝えられています。



中国との関係


朝鮮戦争以来、中国は北朝鮮との間に「血の友誼」で結ばれていると中国側は事あるごとに喧伝していますが、中国の深層心理としては北朝鮮は中国の属国です。


北朝鮮は自分達が中国の属国ではないと中国に知らしめるために、2,010326日に韓国の哨戒艦天安を潜水艦から放った魚雷で沈め、同年1123日には韓国領の延坪島を砲撃しました。この二つの事件については他の見方もありますが、北朝鮮は中国の庇護を断っては生き続けることができず、三代目の苦悩は大きかろうと察します。


nice!(7)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 7

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。