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中国共産党の権力闘争 -6/7  [稲門機械屋倶楽部]

               2012-05 WME36 村尾鐵男



今後の米中関係


 重慶市長薄煕来の下で副知事を務めた公安の責任者王立軍は四川省成都の米国総領事館へ逃げ込みました。
 盲目の人権活動家陳光誠は北京の米国大使館へ逃げ込みましたが、外国大使館の前には中国の公安警察が目を光らせていて、一般の中国人が入ることはできませんが、中国の警察も手足を出せない米国大使館の専用車が途中まで陳光誠を迎えに行ったようです。


 中国人は自分達の中国共産党や中国政府を信用していませんから、命に関ることが起きると他国の領事館や大使館へ駆け込んで救いを求めます。ところが、北京の日本大使館や上海の日本総領事館へ救いを求めて駆け込むことはありません。
 一般の中国人は世界の情勢をよく見ています。アメリカは、こと人権問題となると、黙っていることができず、中国政府が相手でも遠慮なく非難して改善を求めると、中国人はよく知っています。
 ですから、自分の命が危機に陥ったとき、先ずはアメリカの大使館や領事館へ救いを求めます。
 それでもアメリカ政府が無言でいるか何も行動を起こさないときは、今度はアメリカ議会が政府の重い尻を背後から蹴ることも中国人はよく知っています。


 今は中国の首脳は権力闘争に明け暮れて、人権問題に意を払う余裕がありません。人権活動で身の危険にさらされている中国人がアメリカ大使館や領事館へ駆け込むのは今が好機です。
 中国政府も権力闘争で暇がないので、面子と名分が立てば、たとえば病気の治療とか留学とかを目的に米国への出国を認めます。
 中国では法整備が不完全で、これから先、何が起きるか判らず、又、その何かが起きたときに対応する法もないので、人権問題のような厄介なことを起こす者は強圧的に抑えるか国外へ追い出すに限ります。権力闘争が激しさを増せば、米国大使館や領事館へ駆け込む者も増えるでしょう。しかし、中国に唯々諾々となる民主党政権下の日本大使館へ逃げ込む者は現れないでしょう。


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