SSブログ

日本の底力に紹介したい記事 -3(ウエッジ誌、2012/02) [明治維新胎動の地、萩]

                                 .by N.Hori

.

Business Topics頁の「ドイツを驚かせた水処理技術」です。

環境先進国ドイツで、いま注目を集めている日本の水処理技術は、定評のある日本製の「水処理膜」ではなく、「鳴き砂」から生まれたゴミを出さない,ろ過材リサイクルだ。

.

その技術を開発した日本原料(川崎市)は、「欧州が環境先進国といっても、浄水場の「ろ過砂」は捨てている。ほぼ全てをリサイクルしている日本こそ環境先進国だとアピールしていきたい」と胸を張る。

同社は、日本の浄水場で使われる「ろ過砂」の8割のシェアを持つ。「ろ過砂」は5~6年使用すると、砂の周りに汚れがびっしりと付く。かって、日本でも使用済みの「ろ過砂」は廃棄され、新しい砂と交換されていた。新しい「ろ過砂」を販売することで利益を上げていた同社にとって、リサイクルすれば売上減は必至。それでも「ろ過砂はいつか枯渇するにも拘わらず、同じことを続ける」ことに疑問を感じた現社長は、危機感からリサイクル法の開発に着手した。決断をしたものの、砂にこびりついた汚れを落とすことは簡単ではなかった。

.

圧力を掛ければ、砂が潰れてろ過に適さなくなる。飲料用なので洗剤を使うことは出来ない。

その時、普通の砂浜の砂から「鳴き砂」を作っている研究者が同志社大学にいると聞き、訪ねたが、そのままでは時間が掛かりすぎることが分かった。そこで工夫したのが、円筒内でらせん状のスクリューを回転させ、砂を上昇させ、自重で落ちる砂にぶっつけて渦を作ることで、「シフォン(サイフォン?)式ろ過砂洗浄機」を開発し、97年に発売して以来、全国の100か所以上の浄水場に設置してきた。

.

05年には、初めてドイツの展示会に出展した。評判は上々で、その後、オランダ、アメリカにも出展した。それから、ドイツのメーカーと共同開発を始め、10年に商品化できた。

現在、円高やユーロ危機で足元の販売は順調とは言えないが、将来の海外売上比率は30%を目指すと言う。


nice!(13)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 13

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。