見渡せば 眺れば 見れば 須磨の秋 -2/3 [和田の泊りより]
衛藤さん
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芭蕉の句に関する解説有難うございました。
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俳句に関しては全くの素人ですが、この句を見たときに、須磨から大阪湾を見た光景が素直に頭に浮かびました。
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現在ではこの句が詠まれた時の面影は殆ど残っていませんがそれでも須磨の海岸に立てば、目の前に大阪湾が広がり、右手前方には
淡路島が眺められます。そして身の回りを見れば既に秋、と言った風情でしょうか。
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句碑からは 誰の書かはわかりませんが..
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見渡せは はせを
奈かむれは見れは
須磨乃秋
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と読めます。
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たった17文字でこれだけの世界が描けると言うのは
素晴らしい文化ですね。英語に訳すのは至難の業でしょう。
月川@神戸
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From: 衞藤 一郎
Sent: Sunday, January 22
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月川さん 皆さん
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最近は多忙にて皆様の興味あるメールにも無反応で失礼いたしました。
今回の月川さんのメールの源氏寺の芭蕉の俳句の件は、森田さんが1月20付のメールに私の俳句を載せて頂いたのがきっかけで書かれたものと思います。
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私は、月川さんの1月15日付メールに添付の源氏寺の芭蕉の句碑の写真をちょっと眺めたときは浅学にて、最初の「見渡せば」と終わりの「須磨の..」程度しか読めませんでした
そのような私が芭蕉の句について鑑賞することはおこがましいのですが、私は、この俳句を次のように思います。
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まず、句を構成する音節ですが、見渡せば(5音節)を上句、眺めれば(5音節)及び見れば(3音節)を合わせて中句(8音節、1音節字余り)、須磨の秋(5音節)とすれば1音節字余りの5,7,5の基本を満すと思います。
続く。
皆さんよく御存知と思いますが、東京の永代橋の近くに芭蕉の碑があります。私も通りすがりに幾度か訪ねていますが、冬は寒い場所です。
数年前、寒風を受けながらこの碑を眺めていたら、俳句に造詣の深いと見受けられる数名の人達が先客として来ており、「芭蕉は生涯に五万句を詠んだ」と聞こえました。
俳句詠み30年としても、1日に4句か5句ですが、その感性に驚嘆します。
by 村尾鐵男 (2012-01-24 07:26)