アトキンソン・サイクル・エンジン -5/6 [稲門機械屋倶楽部]
2012-01 EWME36 村尾鐵男
.
ホンダのアトキンソン・エンジン
.
本田技研は2011年5月、コージェネレーション用の単気筒エンジンを、おそらく世界初の量産アトキンソン・エンジンとして発売しました。
このエンジンはミラー・サイクル・エンジンではなく、本物のアトキンソン・エンジンで、商品名は EXlink Engine、即ち、Extended Expansion Linkage Engine です。吸気は110ccですが、排気は163ccで、圧縮比は12.2ですが、膨張比は17.6です。
このエンジンは産業用エンジンと類別され、気体のガス燃料で発電機を駆動しますが、産業用エンジンは一般的に定回転で運転されるので、新型エンジンを試すのには向いています。
.
さらに、ぼくあずさ氏による情報では、自動車用エンジンとして開発したアトキンソン・エンジンをホンダの「フィット」に搭載して、欧州市場でドイツのVWと競うそうです。
.
アトキンソン・エンジンは欧州の技術者によって130年ほど前に考案されましたが、その機構の難しさ故に量産化が出来ずにおりました。そのアトキンソン・エンジンを、ホンダと日本の製造技術が遂に実用化に漕ぎ付けました。
.
アトキンソン・エンジンの実際の作動は言葉だけで御理解いただくのは大変難しいので、ホンダが作成した下記の動画を御覧下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=w2A7Zu3GGfY
.又、航空機用星型エンジンのクランク機構については下記のWikipediaを御覧いただくと動画が現れます。多数のシリンダーを進行方向へ向いた一つの垂直平面内に放射状に配するための工夫です。ja.wikipedia.org/wiki/ 星型エンジン
コメント 0