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“Freedom Betrayed” 裏切られた自由 [サンアントニオ短信]

                                                                            大嶋 邦夫

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半世紀封印されていたHerbert Hoover(第31代大統領)920ページに及ぶ手記が最近出版されました。 ご存じのように彼の時代に米国は大恐慌に入り、その後ルーズベルト大統領(FDR; 1933-1944)に引き継がれます。 余り評価が高い大統領とは認識していませんでした。 本自体を読んでいませんが、書評などを見る限り、日本人が歴史を正当に理解するためにも日本語への翻訳が望まれる本です。

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FDRの外交批判が主なようです。 日本に関する箇所を引用(書評からの孫引き)してみます。 

Another "major blunder," Hoover thought, was FDR's decision in 1941 to throw the U.S. into an "undeclared war with Germany and Japan, in total violation of promises upon which he had been elected a few weeks before." Roosevelt's "total economic sanctions" against Japan in the summer of 1941, and his "contemptuous refusal" of the Japanese prime minister's peace proposals in September, Hoover saw as the crucial precursors to Pearl Harbor. The day after the attack, Hoover told a friend that FDR's "continuous putting pins in rattlesnakes finally got this country bitten."

最後の文章に注目ください。 フーバーは真珠湾攻撃の翌日、友人にこう話してします。 FDRの執拗にピンをガラガラ蛇に刺すことでやっとこの国を噛ませることができた。 その前の文章でもFDRの1941年夏の日本への全面経済制裁と9月日本首相からの和平提案の侮辱的な拒絶を真珠湾攻撃の決定的予兆とフーバーは見ています。

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FDRが不況脱出に苦慮していたこと、真珠湾攻撃前年に中国本土からの日本攻撃を承認していた。 そして真珠湾攻撃艦隊の動きを完全に掴んでいたことなどを考えるとこのフーバーのコメント真にすんなり受け入れられます。 

原典および本の詳細を下記に示しておきます。

Revisionist History That Matters By Tom Bethell on 11.18.11 @ 6:08AMHerbert Hoover's long buried assessment of Franklin Roosevelt and "The Good War."  Freedom Betrayed: Herbert Hoover's Secret History of the Second World War and Its AftermathEdited by George H. Nash (Hoover Institution Press, 920 pages, $49.95)


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村尾鐵男

70年前に日本に対したのと同じことが、今、中国に対して仕掛けられているのでしょうか。同じ民主党大統領のオバマがバリ島で示した対中強硬は何やら臭います。
今やアメリカにとってガラガラ蛇と化した中国、そのガラガラ蛇にピンを刺さんとする行動が垣間見えます。
by 村尾鐵男 (2011-11-20 15:05) 

大嶋

極細針では蛇は刺激を感じないかもしれません。 2012年選挙に向けてのジェスチュアでしょうか。 
by 大嶋 (2011-11-20 22:14) 

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