鉄道車両の海水対策 [和田の泊りより]
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時々懇)村尾さん
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鉄道車両に海水対策ありやとのお話ですが 一般的にはありません。一般的と言ったのは関門トンネル用の電気機関車だけは海水の漏水があるためステンレス製の車体となっていましたが、最近ではこれとは関係なくステンレス車両のほうが別の意味(無塗装、軽量)で増えてしまいました。
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海水の影響を受けるのは海岸のそばを走る車両ですが関西では須磨の海岸を走る電車が荒天時に塩水を被り塩害を受けるために高槻の電車区には洗車装置がありましたがこれも車体を洗うと言うよりは屋根上のパンタグラフ等の高電圧機器の絶縁が劣化するために洗っているものです。
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ステンレスではない炭素鋼の車体でも塗装による防錆だけで特に海水によって錆びるということは考えていないと思います。
塗装で思い出すのは英国仕様では最終仕上げにはスプレイ塗装が禁じられていたことで、スプレイ塗装は空中の粉塵も一緒に吹き付けて仕舞い塗膜が弱くなるという理由で刷毛塗りが指定されていたことです。
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またステンレスも錆びないかというとこれも錆びます。所謂「貰い錆」でこれも空中の鉄粉が車体に付いているとこの鉄粉が錆び、これがステンレスの組織の中に入って結果として錆びてしまうのです。現物を見ていないので真偽の程は確かでありませんが某車両メーカーが米国に輸出したステンレス車両が太平洋を横断中に錆びてしまいアメリカ西海岸に付いた時には真っ赤に錆びていてこれはオシャカになったと聞いています。
月川@神戸
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