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津波と人間 [和田の泊りより]

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時々懇の皆様へ

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先日本屋で寺田寅彦が書いた「国防と天災」という文庫本を見つけたので買ってみました。内容は昭和8年の三陸津波に関してのエッセイと言うか小論文と言うか中々興味深いもので、その中で「津波と人間」が面白かったのでコピーを添付します。まるで日本の昨今を見るようで、人間のやることは何十年経っても進歩しないものだとつくづく感じました。

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札幌の少し北に新十津川町(村)と言うところがあります。ここは1889年(明治22年)に水害で壊滅的な被害を受けた奈良県十津川村の村民約2500人が集団で移り住んだところですが今回の台風12号の豪雨でもまた奈良県十津川村は大被害を受けています。村長が明治時代にも水害があったそうだがと話していましたがこちらも歴史は繰り返しています。

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津波にしろ、洪水にしろ、水は大切な物ですが同時に恐ろしいものでもあります。天災と言うものは昨日今日に起こったものではなく人間の歴史以前からあるのですから過去を丁寧に調べ、今迄の最悪の事態にでも対応できるよう、そして想定外等と言う言い訳をしないで済むような対策を立てるべきなのでしょう人間が自然に対してどう向き合って行くべきかを問われる2011年です。

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月川善雄


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コメント 1

村尾鐵男

月川さんへ
寺田寅彦の「津波と人間」、早速、且つ一気に読ませていただきました。
三陸大津波の昭和8年は斉藤実内閣でした。斉藤実は朝鮮総督や枢密院顧問官を務めた人物で、行政手腕は高かったと推察されますが、この時代、内閣が目まぐるしく入れ替わっており、今とよく似ているようです。
しかし、寺田寅彦は政党内閣は頼りにならないと言っており、大いに考えさせられます。
by 村尾鐵男 (2011-09-06 21:39) 

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