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日本の情報収集衛星 -2/3 [稲門機械屋倶楽部]

                                  2011-09 WME36 村尾鐵男

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 私はこの情報収集衛星が福島第一原子力発電所の損壊状況を上空から撮影していたと考えます。何故なら、政府は情報収集衛星が原子力発電所を上空から衛星で撮影したことを一度も否定しておらず、それどころか、政府、特に内閣府は「情報収集衛星が撮影した写真を公開すると、日本の情報収集衛星の解像度が知られてしまうので、公開はできない」との頑なな態度を採り続け、遂に情報収集衛星によって撮影した写真を公開せず、3,600万円を投じてアメリカの商業衛星による写真を買って公開しました。

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 私は、日本の軍事機密に属する情報収集衛星の撮影解像度が推測できるような写真を公開すべきだとは言いません。

 ところが、2003年に情報収集衛星を打ち上げる前に、ときの政府は「専守防衛のための軍事情報を収集すると共に、災害対策等にも利用する」と決めております。しかし、警察と消防は情報収集衛星から何の恩恵も受けていないと言っています。

 アメリカには “KH” と名付けられた偵察衛星があり、この名は「キーホール(Key Hole)」、即ち、鍵穴から覗くことを意味しますが、その威力は絶大であると伝えられます。KH型偵察衛星は、通常は高度500kmとか600kmで地上の標的を撮影していますが、重要目標には高度を150kmまで下げて撮影を行い、その解像度は10cm以下と伝えられています。

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 日本の情報収集衛星は、アメリカのKH型偵察衛星に遜色のない解像度を備えているのなら、その撮影結果を安易に公表できないと思われます。

 しかし、一方で、お話にならないくらいに解像度が悪いのなら、これも公表してはなりません。情報収集衛星の標的、即ち仮想敵国は北朝鮮と中国ですから、この両国を安堵させるような情報を与えるべきではありません。

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 さて、政府が情報収集衛星で撮影した福島第一原子力発電所の写真を公表しなかった真相は果たしてどちらでしょうか。日本のレーダー技術を結集したSARがそれほど解像度で劣るはずはありませんから、やはり秘密にしたくなる写真であったと考えます。


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