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米空軍、太平洋無人機を配置 [稲門機械屋倶楽部]

                                         2010-09-12 WME36 村尾鐵男

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99日付の新聞の片隅に小さな扱いの記事がありました。

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Globalhawk.jpg「米空軍が91日より、米領グアム島のアンダーセン基地に無人機偵察機グローバル・ホークを1機配備したことが8日に判明した。南シナ海や東シナ海での活動を拡大する中国海軍を念頭に、アジア太平洋海域の空からの監視態勢を強化し、船舶の安全航行を確保するのが主な狙い。米太平洋空軍(司令部・ハワイ州)によると、既にグアム島の基地内に地上施設を整備、来年の早い時期に計3機でアジア太平洋全域をカバーする態勢を整える。地域での迅速な災害救援や北朝鮮動向の偵察も可能となる。 (ワシントン 共同)」

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米軍の無人偵察機としてはアフガンで運用する「プレデター」がよく知られていますが、「グローバルホーク」は、プレデターの単価320万ドルに対し、2,700万ドルと伝えられる最新鋭大型機で、翼幅が35mもあって、これはB737型旅客機とほぼ同じです。

「グローバルホーク」の巡航高度は19,800mで、戦闘機で追って撃墜するのも困難であり、又、ステルス性を備えていると伝えられ、ミサイルで迎撃するのも困難です。

航続時間は35時間、巡航速度650km/hrで、その偵察飛行距離は20,000kmを越え、プレデターがプロペラ推進で飛行高度が高々10,000mであることと較べると、グローバルホークはジェット推進であり、いよいよ捕捉が困難な無人偵察機となっています。

尚、韓国がこのグローバルホークの購入を強く望み、紆余曲折がありましたが、2015年から対北朝鮮偵察のために導入されるようです。

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グローバルホークをグアムに配備すれば、北朝鮮のみならず、確かに東シナ海と南シナ海も偵察域に入るので、米軍が本気で中国の軍事拡大と中国海軍の動きを警戒し始めたと言えます。

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世界最大の無人機 Global Hawk の導入について [稲門機械屋倶楽部]

http://dorflueren.blog.so-net.ne.jp/2010-10-27-1


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コメント 3

ぼくあずさ

村尾さん 
滑空率はどれ程ですか。
中国、北朝鮮領空内ではエンジンは停止させるのでしょうか。
再始動は、どれ程の高度で可能になりますか。
写真では搭乗口は見えませんが、有人飛行は可能なのでしょうか。
以前、ご紹介のあった槍に似た兵器を搭載する可能性はありますか。
ど素人の質問です。
by ぼくあずさ (2010-09-13 10:35) 

村尾鐵男

手元に技術仕様はありませんが、主翼の大きさと自重12トンの軽さから滑空率は50ほどと推測します。ぼくあずさ氏が「滑空率」なる用語を御記憶下さり、嬉しい気持ちです。
他の写真から見る限り、人が乗ることはできない構造です。胴体内は観測装置と飛行制御装置と燃料で一杯になっていることでしょう。
エンジンの排気孔に工夫がされていて、エンジン音は地上へは届かず、上空へ向かって拡散すると考えられ、従って、隠密偵察でもエンジンを停止する必要はないはずです。
飛行中にエンジンが停止しても、高度を7000m辺りまで下げ、前方への速度が残っていれば再点火が可能です、水平速度が不足すれば、地上へ向かってダイヴさせて速度を増し、これで再点火ができます。人が乗っていませんから、思い切った操作が可能です。

by 村尾鐵男 (2010-09-13 14:29) 

ぼくあずさ

村尾鐡男さん 御教示、ありがとうございました。2015年以降も北朝鮮が、今のままで存続するのでしょうか。韓国は武器輸出大国になることを目指していますから、あらゆる手段を使ってGlobal hawkのコピー機を作ると思います。米国は機密保持が可能と考えているのでしょうか。
by ぼくあずさ (2010-09-13 15:35) 

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