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書経、最古の政治史 -6 [稲門機械屋倶楽部]

                                       2010-08-06 WME36 村尾鐵男

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【若火之燎于原、不可嚮邇。其猶可撲滅】

〔火の原(ゲン)に燎(モユ)るが若(ゴト)く、嚮(ムカ)い邇(チカ)づくべからず。

其(ソ)れ猶(ナ)お撲滅(ボクメツ)すべけんや〕

〈火が荒野に燃え広がるように、とても向かい近着くことはできない。ましてやこれを撲滅することができようか〉

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殷の国、17代王であった盤庚(バンコウ)が遺した言葉で、「燎原の火の如く」とか「燎原の勢い」の語源であり、〈世に蔓延する悪を完全に撲滅することはできない〉との意味です。

直ぐ近くの国では、「ソウルを火の海にする」との台詞が大好きなようで、燎原の火の如く悪に染まってしまったようです。

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【習與性成】

〔習いは性と成る〕

〈習慣は長く続くと、それが生まれながらの天性となる〉

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よく聞く言葉の語源ですが、その始まりは古い言葉です。殷の第二代太宗が未だ太甲(タイコウ)と呼ばれていた頃、名相の誉れ高い伊尹(イイン)が太甲に与えた訓話です。

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【百姓昭明、協和萬邦】

〔百姓(ヒャクセイ)昭明(ショウメイ)にして萬邦(バンポウ)協和す〕

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元号「昭和」の典拠で、この言葉はもっと長く、人各々が明徳を明らかにすれば、諸国民と協和できるとの意味です。

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【地平天成】

〔地、平らかにして、天、成る〕

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元号「平成」も「書経」が典拠となっており、「内外、天地、共に平和であること」の意味です。

(了)    
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