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春秋左氏伝 -1 [稲門機械屋倶楽部]

                         2010-05-04 MEW36 村尾鐡男

春秋左氏伝は左伝とも呼ばれ、紀元前772年から紀元前481年までの古代中国・魯国に於ける記録です。作者が左孔明であることから左氏伝と言われますが、別の作者であるとの説もあります。古代中国の春秋時代は、後の戦国時代の少し前に位置し、権謀術数の中で行き抜くための知恵が磨かれた時代でもあります。

祭仲曰、無使滋蔓。蔓難圖也蔓草猶不可除               〔祭仲曰く、滋蔓(ジマン)せしむること無(ナ)かれ。蔓(マン)すれば圖(ハカ)り難(ガタ)からん。蔓草(マンソウ)、猶(ナ)お除(ノゾ)くべからず〕〈蔓草は伸ばしてはならない。蔓草が伸ばすままにすると、どのようになるか図り難い。蔓草が伸びてしまうと、もう除くことができない〉

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蔓草のように始末の悪いものは、伸びる前に取り除かなくてはならないが、伸びてしまったら、その先はどうなるか図り知れず、もう取り除くことはできない。概ねこのような意味ですが、これはガーデニングの心構えを言っているのではありません。政治を含めて、総ての物事は悪い方へ向かう前の微細な内に取り除いてしまうべきで、後手に廻ったらもう始末に負えないと説いております。政治に纏わり付く蔓草とは、不浄な金銭、不浄とは言えぬまでも、国民の前で明らかに出来ぬ金銭、米軍基地の移転先に土地を買い漁る党首脳、特定の者への利益誘導を憚らぬ閣僚、果ては閣僚でありながら、議員会館の自室へ女性を通わせた者、如何に民主党政権が美辞麗句を並べても、その幹に絡み付いた蔓草は、最早、取り除くには遅過ぎる感があります。

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【渝盟無享國】

〔盟(メイ)を渝(カ)えれば、國を享(ウ)くること無(ナ)からん〕〈他国と盟約を結びながら、これを勝手に変えれば、その国は天命を受けることが出来ない〉

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米海兵隊の普天間基地移設の件は、そもそも現政権が米国との盟(メイ)を渝(カ)えればことに始まります。沖縄の負担を減らし、危険な飛行場を他へ移そうとの、本来なら誰もが頷くはずでした。ところが、米国と約束した現行案の何が良くないかを説明できず、ただ政権交代による「違い」を誇示したいだけの子供染みた発想で、盟(メイ)を渝(カ)えました。再び辺野古沖の浅瀬を埋め立てる案が出ていますが、あれは十年ほど前に地元の建設業者が仕事欲しさで提案したものです。

(2)に続く


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