シカゴだより(3):がん告知と訴訟社会 [安曇野だより]
娘婿となった医者の卵Edwardから面白い話を聞きましたのでご紹介しましょう。私の義兄と親友が受けた最近の癌手術の話をしたところアメリカでは必ず患者本人にがん告知をして最悪のケースを説明するのが当たり前であるとのことです。ここで面白いのは患者本人の承認がない限り他人には、家族(配偶を含め)にすら癌であることを告げられないのだそうです。
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日本の場合はまず家族が告げられ患者本人には知らせるべきかどうか相談するのが当たり前のように思っていましたが、だいぶ様子が違います。又、最悪のケースを説明するのは間違っても訴えられないためだそうです。アメリカではちょっとしたことで医者は訴えられるそうです。たとえば分娩を担当した医者は生まれた子が17歳になるまでは訴える権利があるそうで何時訴えられるか戦々恐々としているそうです。独立した医者は常に訴訟を起こされた場合の対策費として莫大な経費が掛かっているそうです。. もし年間2000万円ほどの収入ならその内5割の1000万円は訴訟対策費として必要とのことです。医療保険の件も大変らしいですね。果たしてオバマ大統領アメリカの医療保険改革が出来るでしょうか。訴訟問題と言えば3人に1人が弁護士とも言われるアメリカ、新薬が出れば「副作用で困っている人は薬品会社を訴えましょう。私がお助けします」と弁護士が広告を出しています。 ・・・・・シカゴにて 下山成人 2009/09/01
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