エジプト、アラブの春とムスリム同胞団・その後 [中近東・アフリカ]
.by ぼくあずさ
独裁者ムバラクがアラブの春で打倒されてから1年半、モルシの大統領就任1年の6月30日にカイロで始まったデモは、軍部によるモルシ強制排除と暫定政権が成立した。処がモルシ支持母体のイスラム主義組織「ムスリム同胞団」がバリケードを構築して座り込みデモを拡大。治安当局は14日、カイロの2ヶ所(ナスルシチーモスクとカイロ大学)をブルドーザーやヘリを出動させ強制排除した。全土に非常事態宣言が発動され、「ムスリム同胞団」の新たな動きを力による封じ込めを選択した。
YOMIURI ONLINEによるとモルシ派が政府施設を襲撃して630名超の死者が出た。欧米の力が及ばない処で、既にエジプトは内乱状態?にあるようだ。
ジハードによりイスラム帝国を建設とその後の分裂
スンナ派(サウジ、アラブ首長国連邦、ヨルダン、トルコ、カタール、チュニジア)とシーア派(イラン)の対立。スンナ派諸国内の亀裂。特にサウジとトルコの主導権争いが絡み、サウジ、アラブ首長国連邦、ヨルダンは暫定政権をトルコ、カタール、チュニジアはムスリム」同胞団を支持する抗争が始まった。
現地マスコミは挙って暫定政権支持を鮮明にしている。英仏のEUはムスリム同胞団を支持、暫定政権を否定、米国は決めかねている状態にある。
ぼくあずさのcomment
1.英仏EUのムスリム同胞団支持の背景はムバラク失脚後直ぐに
モルシと有利な条件で手を結んだことしか、考えられない
2.米国はトルコを敵に回すことは出来ないジレンマ
3.アラブの春で独裁政権を倒した世俗派大衆の意図に関係なく、
組織化されていた「ムスリム同胞団」がモルシ政権を樹立。だが、
統治能力はなく、必然的にイスラム独裁へ
4.世俗派大衆の反モルシデモは軍部の介入による暫定政権成立
5.ムバラク時代、強権で抑え込まれていた「ムスリム同胞団」の抵抗
紛争は長期化することが予想される
6.幸いなことに「ムスリム同胞団」は武装していない?
7.イランの政治形態に見られるような聖職者が最高権力を握る
歴史が長い
8.一神教がらみの紛争は妥協がないので暴力闘争に発展?
9.収入源の観光が打撃を受ける
エジプト、アラブの春とイスラム同胞団 [中近東・アフリカ]
http://dorflueren.blog.so-net.ne.jp/2013-07-05-1
Egypt declares national emergency
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-23700663
モルシ派、政府8施設を襲撃…死者630人超
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130816-OYT1T00412.htm?from=ylist
こんにちは。
知人エジプトツァーに…
by 夏炉冬扇 (2013-08-17 18:17)
夏炉冬扇さん
ツアーとは生憎な時期ですね。
by ぼくあずさ (2013-08-17 21:20)