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中国の夫婦別姓と嫁 [稲門機械屋倶楽部]

                                                WME36 村尾鐵男


夫婦別姓の論議が日本でも盛んですが、中国では婚姻法が幾度も改正されて、夫婦別姓が広く容認されています。ただ、日本では論じられたことのない「冠姓」があります。たとえば、陳秀麗なる女性が劉なる姓の男と結婚して、劉陳秀麗と名乗る場合です。夫婦別姓でも、子供は原則として父の姓となりますが、母親の実家に跡継ぎがいない場合は、母親の姓を名乗ることも可能で、兄弟姉妹が別の姓となります。

さて、ここまでは公式論です。実態はどうでしょうか。中国人の通念は宗族の域を出ないとか個人主義だと言われます。宗族とは、自分と同じ姓を名乗り、血縁関係のある親族だけが大切で、他人を排斥する考えであり、個人主義はまさに他人はどうなっても構わないとの狭い意味での個人主義です。この宗族主義や個人主義は今に始るものではなく、古代から続く拭い難い中国人の習性です。

ですから、息子が結婚して嫁が来ることになって、その嫁に息子の姓を名乗らせるか否か、即ち、宗族の一員として迎えるか否かが大問題となります。当人同士はともあれ、両親、特に父親にとっては、先ずは宗族の利益が大事で、他の宗族に属する息子の嫁を自分達の宗族に迎えるには大きな抵抗感があります。
世の中の半分を支えるのは女性だから、夫婦別姓は当然とする考えは建前であって、本音は宗族を守る旧弊に「あります。

又、夫にとって最大の敵は妻だとする考えも濃厚です。永く一緒に暮らした妻ほど、夫の隠された部分をよく知っており、夫にとって妻は時限爆弾です。いつ何処で暴露されぬとも限りません。


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通りすがり

日本だって、明治31年にドイツのまねで明治民法を制定する以前は夫婦別姓でしたし、そのドイツにしても、とっくに憲法裁判所に男女同権に反すると裁定されてしまって選択制に移行して、世界広しといえど、夫婦同姓のみしか選択できない国は日本だけになってしまいました。
はやく夫婦別姓制度、導入されてほしいものです。
by 通りすがり (2012-09-24 23:55) 

ぼくあずさ

通りすがりさんのコメントはURLがなく、身元確認が不能です。
しかも、内容に疑問があります。コメントは削除します。
ブログ管理人
by ぼくあずさ (2012-09-25 02:20) 

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