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天下之勢久分必合、久合必分 [稲門機械屋倶楽部]

                                                WME36 村尾鐵男


天下之勢久分必合、久合必分。

天下の勢い、分かれて久さしきは必ず合し、

合して久しきは、必ず分かつ。

読者の皆さんは、この一文を何処かで読まれているはずです。三国志演義の冒頭、書き出しの部分です。
「国家は永く分かれていると、必ず一緒になり、永く一緒にいれば、必ず分かれる」との意味で、中国人であれば、三国志は読まずとも、武侠小説の三国志演義は必ず読んでおり、その冒頭部分は中国人の誰もが知る名文句であり、離合集散の摂理をよく知っています。一方で、中国人の口癖が「統一」です。中国人が、何故、斯くも統一を好んで求めるのか、私には今もって理解できずにおります。「統一」は日本語で言え
「中国は一つ」です。
「歴史悠久、土地広大、人口衆多」は中国人が自分達の中国を表すときの言葉ですが、加えて暫く前から、「中国は一つ」が中国政府も含めた口癖です。
ところが、現実の中国は一つではありません。独立国台湾があり、チベットや新疆ウイグルは、中国共産党政権による独裁強権抑圧が緩めば直ぐに独立するでしょう。ですから、統一を好む政府は常に高圧的で高飛車です。
秦の始皇帝が初めて中国を統一しましたが、二十年ほど後には分裂しました。中国が最も広大であったのは満洲族に漢族が征服された清朝時代ですが、これを破った中華民国も政府が複数あって三十年ほどで瓦解しました。
今の中国共産党独裁政権は磐石に見えますが、「統一」と「中国は一つ」を叫び続けるところから察して、「統一」が崩れる危険性を感じているのでしょう。


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ぼくあずさ

現在の独裁国家中国があくなき執念を燃やすのは、エネルギー・地下資源・水資源・農産物・技術の獲得です。必然的に覇権大国を目指します。
国外に出したいのは人。膨張する中国の危険性は言うまでもありません。
by ぼくあずさ (2012-09-19 11:55) 

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