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MV-22 オスプレイ、政府の迷走 [稲門機械屋倶楽部]

                        2012-7-12 WME36 村尾鐵男 


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9日の衆議院予算委員会で、共産党議員で沖縄選挙区の稲嶺政賢から「オスプレイにはオートローテイション機能がなくて危険だ」と指摘され、それに答えた防衛相森本敏は「自分自身は未だオスプレイに乗ったことがないが、ヘリコプターとして飛ぶ際にオートローテイション機能が無いとは考えられない。乗って確認したい」との主旨で語りました。

私も調べましたが、オスプレイにはオートローテイション機能が無いとの文献が多数あり、これは着陸時に故障が生じても、固定翼機としてグライダーのように滑空して着陸できるから、オートローテイション機能は不要との判断に基づくとされています。
しかし、不思議です。オスプレイのプロペラは直系が11mを越し、正確な数字は判りませんが、固定翼機として着陸すればプロペラの中心軸の高さが機体の全高より2mほどは低く、プロペラが必ず地面を叩くことになるはずです。

防衛大臣森本敏は前任者に較べればはるかに防衛に通じており、国会でも奮闘しています。でも、オスプレイのオートローテイション機能の有無については大臣が答えることではなく、防衛省の技術担当官が答えるべきもので、ましてや自分で乗って確かめるとは、飛行機オタクの台詞です。


森本敏は航空自衛隊から外務省へ出向中に自衛隊を退官して自衛隊へは戻らなかった三等空佐でした。防衛省内に隠微なわだかまりが残っているようで、防衛省官僚と自衛官による十分な支援がなく、孤軍奮闘を強いられているのではないかとの疑念が拭えません。


一方、在日米軍の装備更新を、核兵器はともあれ、たかが輸送機の更新を、地方首長の判断に委ねる結果となったことは政府が迷走してしまった証左です。民主党政権は得意の政治主導が政治迷走に陥ってしまいました。沖縄の苦悩は理解できますが、中央政府の威厳が崩れました。                           (了)


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ぼくあずさ

大臣答弁はなっていませんね。
by ぼくあずさ (2012-07-13 02:12) 

村尾鐵男

オスプレイが安全なのか危険なのか。これは技術の世界のことで、民主党が好きな「市民討論」の題材ではありません。
一方、安全も市民討論の場では、その安全の前に「絶対」が付いてしまい、技術の世界から遠ざかってしまい、言葉の遊びに陥ることも必定です。

by 村尾鐵男 (2012-07-13 08:45) 

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