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櫻井よしこ「野田首相に申す」1/2 [明治維新胎動の地、萩]

                 By N.Hori 

(
産経2012/7/12)

元気に正論を説くジャーナリスト櫻井よしこさんが、産経の連載コラムに書いている記事の紹介です。


小沢一郎氏の勢力、49人の離党こそ野田首相にとって大きなチャンスである。民主党は従来よりもはるかに合理的な政策運営が可能になり、首相にとって、自分の信ずる基本路線を邁進する好機である。
決められない政治を脱却し、これまで積み残されてきた多くの課題を一つずつ果敢に片づけていくことによってのみ、閉ざされたかに見える政局の道が開かれていく。

税と社会保障の一体改革に政治生命をかけ、不退転の決意で臨んだように、日本の存亡に関わる安全保障、国土、領海の守りに必要な措置を、大いなる決意で断固講じていくべき局面だ。

首相は尖閣諸島を国が買い取ると語った。本来、それこそ正しい道であるのに、国への信頼がないために、首相の言葉は評価されていない。だが、これは必ずしも野田首相一人の責任ではないだろう。

歴代の政権下で、外務省が尖閣諸島を借り受け、日本国民を寄せ付けず、中国に領有権主張の隙を与え続けてきたこと、菅直人、仙石由人両氏が尖閣での領海侵犯事件で中国に屈服したことを思えば、国民が首相よりも石原慎太郎都知事に希望を託そうとするのには、十分な理由があるのだ。


国として尖閣を買うと真に思い定めているのなら、首相は静かに、着実にその意思を本物であることを示せばよい。まず、丹羽宇一郎中国大使を更迭し、大使たる者が祖国の国益を害するのを日本国政府は許さないと、内外に示すのだ。中国政府も日本政府の決意を深く受けとめることだろう。

次に尖閣問題であらゆる形の摩擦が中国との間に発生することを想定し、備えを整えるのだ。まず、日米関係を真に相互互恵の果実を生む体制とし、米国にとっても日本こそ必要だという枠組みを作る。その第一が、集団的自衛権の行使である。首相が「迷いなく、疑念なく選任した」森本敏防衛相の支えを得て、日本に集団的自衛権は認められているが、その行使は憲法上許されないという内閣法制局の支離滅裂な解釈を、首相の決断で変更する好機とすればよい。

首相の決断は、同じ価値観を有する政治勢力の結集を促すであろうし、さらに日米同盟は比類なく強化され、真に互恵の同盟となる。
尖閣周辺海域にとどまらず、東シナ海、南シナ海、西太平洋、インド洋まで、中国との軋轢を懸念する沿岸諸国にとっても、日本の決断は大きな朗報となる。


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ぼくあずさ

外務省が借り受けていたことを初めて知りました。
おかしなことです。
by ぼくあずさ (2012-07-12 17:28) 

村尾鐵男

最近の桜井よしこ氏、日本の男供を叱咤激励し、尻を蹴飛ばし続けています。女性らしからぬ硬派の論調は切れ味鋭く、男供はタジタジです。加えて、最近は和服姿で、これが凄味があります。
by 村尾鐵男 (2012-07-12 20:05) 

N.Hori

カリメロさん、ENOさん、ma2ma2さん、rtfkさん、アルマさん、niceを有難度うございました。ぼくあずささん、村尾さんコメントを有難度うございました。
村尾さんが言われるとおり、櫻井よしこさんは元氣に硬派の論文を書き、日本の男どもを叱咤激励していると思います。今後も紹介して行きたいと思います。
by N.Hori (2012-07-13 20:11) 

村石太&詩人&政治評論家

小沢49人で プログ検索中です。 
衆37 参12。新しい党が 結成。誕生。
衆参 人数の上で 解散には ならない人数なのかなぁ?
7月12日の朝刊 中日新聞 1面の衆参両院の会構成のグラフ 参考になりますね。
消費税増税問題 脱原発問題
もうすぐ 参院ですね。政治研究会(名前検討中
歴史は 繰り返す。回る回転木馬。
シナリオなき人生。未来に向けて前進。
何度でも 挑戦 動かなければ~
フライング ゲットだー
ポエム同好会(名前検討中
by 村石太&詩人&政治評論家 (2012-07-14 10:24) 

N.Hori

裏・市長さん、niceを有難度うございました。
by N.Hori (2012-07-14 15:45) 

N.Hori

海を渡るさん、niceを有難度うございました。
by N.Hori (2012-07-15 17:17) 

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