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古文真寶 -3/10 [稲門機械屋倶楽部]

                                          2012-06 WME36 村尾鐵男


勸學文 真宗皇帝(北宋)

富家不用買良田、書中自有千鍾粟。
安居不用架高堂、書中自有黄金屋。
出門莫恨無人随、書中車馬多如簇。
娶妻莫恨無良媒、書中有女顔如玉。
男兒欲遂平生志、六經勤向窻前讀。

真宗皇帝勸學文(カンガクブン)
家を富ますに良田(リョウデン)を買うを用いず、書中(ショチュウ)自(オノズ)から千鍾(センショウ)の粟(ゾク)あり。
居(キョ)を安(ヤソ)んずるに高堂(コウドウ)を架するを用いず、書中自から黄金の屋(オク)あり。
門を出ずるに人の随(シタガ)うなきを恨む莫(ナカ)れ、書中に車馬多くして簇(ムラガ)る如し。
妻を娶るに良媒(リョウバイ)なきを恨む莫れ、書中に女ありて顔(カンバセ)玉の如し。
男兒平生の志を遂げんと欲せば、六經(リクケイ)勤(ツト)めて窻前(ソウゼン:窓)に向って讀め。

 意訳も現代語訳も不要と思いますが、二、三の注釈だけを付けます。「鍾」とは周の時代の容量単位で、一鍾が約50ℓです。良媒とは良き仲人のことで、仲人が良いと、見目麗しく持参金の多い嫁を世話してもらえました。「六經」とは、詩経、書経、易経、礼記、楽記、春秋左氏伝を指します。


 真宗(968-1022)は北宋第三代の皇帝で、在位は999年から1022年でした。真宗は一言で言えば文治主義の皇帝であり、稲作を広めて米の収穫量を飛躍的に増やしたことで知られています。

 勸學文とは、文字通りに学問を勧める文ですが、北宋の真宗だけが書いたものではなく、他にも勸學文はありますので、短く御紹介しましょう。


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