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EA-6B から EA-18G へ -1/3 [稲門機械屋倶楽部]

                             2012-04 WME36 村尾鐵男



電子偵察機とは


 少々旧聞に属しますが、神奈川県厚木基地に配備されていたアメリカ海軍の電子偵察機が、今年324日、長く偵察飛行を続けた EA-6B Prowler から EA-18G Growler へ代わりました。

ea-6b.jpgEA-6B
は攻撃機A-6B Intruder を基にして電子偵察機化した機種ですが、元来はヴェトナム戦争用に開発されたもので、古さは隠せません。A-6B攻撃機は珍しくも横に並ぶ復座機で、これの胴体を1.4mほど伸ばし、操縦士1名と電子戦要員3名を乗せ、5個の電子偵察用ポッド(Pod)を機外に吊るせました。

ef-18g.jpgEA-18G
は復座型のF/A-18F型戦闘攻撃機を基に電子偵察機に作り上げたもので、操縦士1名と電子戦要員1名を乗せ、9個の機外ポッドを吊るせます。

 A-16Bはあ音速機ですが、F/A-18は戦闘機ホーネット、或いは、スーパーホーネットとして知られるようにM1.8の超音速機です。写真はクリックで拡大します。 


 今の時代に振り返ると、古典機に近いEA-6B183機が製造されて配備されました。その後を継ぐEA-18G90機が製造される予定です。

 EA-18G型は、EA-6B型のほぼ半数で目的を果たすことになりますが、偵察機の無人機化と米軍再編成やら基本戦略の改善、両機種の持つポッド数の違い等に拠ると推察されます。 
 ポッドの外観は機外に吊るす燃料増量タンク、或いはミサイルや爆弾に似ています。

 しかし、電子偵察ポッドは同じではなく、それぞれの目的を持っており、任務の従って最適のポッドを吊り下げて飛び立ちます。このポッドで代表される電子偵察用機器は、おそらくアメリカ軍が伸張著しい中国軍や近代化を急いでいるロシア軍に対して絶対的な優位を示している分野で、その詳細は最高度の軍機に覆われていて、垣間見ることもできません。さらに、電子偵察で得た膨大な情報とその分析結果も軍機中の軍機で、覗き見ることもできず、漏れ出る情報もありません。


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