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「日本の底力」に紹介したい記事 -1/8(日経) [明治維新胎動の地、萩]

                                                                                    .by N.Hori

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植物の光合成をまねて太陽光をエネルギー源に水素や化学原料を製造する研究開発が本格してきた。目標は大きく2つある。1つは水素製造、もう一つはメタンやアルコールなどを合成する方法だ。

水素製造では、光触媒に光を当てて水を分解する。光合成の前半の「明反応」に相当する。光触媒反応は日本で見つかり、以来、研究水準は世界でトップクラスだ。光触媒は当初、紫外線を当てないと働かなかったが、2000年以降、可視光に反応するタイプが相次いで登場し、研究に弾みがついた。化学原料の合成は、光合成の後半の「暗反応」に当たる。植物はブドウ糖を作っているが、この反応を再現するのは至難のわざ。

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現在は「金属錯体」という特殊の化合物に光を当て、CO2を一酸化炭素やメタン、ギ酸などに変える方法が研究されている。トヨタグループの豊田中央研究所では、昨年、明反応、暗反応を組み合わせた人工光合成の再現実験で、水とCO2と太陽光だけで、ギ酸を合成することに世界で初めて成功した。光エネルギーの変換効率は0.04%とまだ低いが、その解決には反応効率の高い光触媒の開発が不可欠だと思われる。実用的なプラントには約10%が必要だとされる。直近の5年間で効率は数倍高まったので「5~10年後にも」と期待が膨らむ。

経産省も12年度から、革新的な触媒開発を目指す研究に着手するが、海外でもアメリカ、中国、韓国などで、日本を追い上げる動きが活発だ。


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村尾鐵男

少々主題から逸れて恐縮ですが、最近の新聞の片隅で読んだ記事で、ソーラーパネルの代わりになるシートとか塗料を何処かの塗料メーカーが開発しています。
会社名も思い出せず、重ね重ねの恐縮ですが、家の屋根に重たいソーラーパネルを載せず、この塗料を家全体に塗るか、シートを貼れば太陽光で発電するそうです。昼間なら何処かの方向から陽が当たりますから、晴れていれば必ず発電してくれます。
私は画期的な技術開発であろうと思います。塗料もシートも劣化すれば容易に塗り替えたり貼り替えることが可能で、何年で劣化するか判らない外国製の重たいソーラーパネルよりはるかに役立ちます。
発電効率が未だ明らかになっていませんが、日本企業が公表するからにはそれなりの成算があるはずで、ソーラーパネルを屋根に載せるのは待った方が得策です。
by 村尾鐵男 (2012-01-12 14:41) 

N.Hori

村尾さん、コメントを有難度うございました。太陽光発電の意見に同感です。私も、少しぐらい効率は低くても、屋根に載せるには軽いことが必要、蓄電池を併用しないと、実用的でない、メイテナンスに費用が掛かるなどで、待っています。

by N.Hori (2012-01-12 16:37) 

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