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藪睨みで平成二十三年を振り返る -3/9 [稲門機械屋倶楽部]

                                   2011-12 WME36 村尾鐵男

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TPPと沖縄普天間基地移設

  踏ん切りの悪い民主党野田内閣が TPP の交渉に参加すると決心し、民主党の中までが二つに割れています。

TPP は日本語では、環太平洋戦略的経済連携協定、或いは、環太平洋連携協定、その他に諸々の言い方があるようです。しかし、TPP Trans Pacific Partnership Agreement で戦略も経済の言葉もありません。

 TPP の参加国は何処か。この大事な部分を抜きにしては、TPP の本当の目的が隠されてしまいます。

 TPP参加国は、シンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランド、米国、オーストラリア、マレーシア、ヴェトナム、ペルー、それに日本が参加すべくこれから交渉することになりました。

 日本が参加すると、TPP はどうなるか。上記の国名を並べるとよく判りますが、TPP とは〔日・米 + 8〕です。さらに言い換えれば、中国包囲網です。今後、さらに ASEAN の主要国であるインドネシアとフィリピンが加わる公算大ですが、南シナ海で中国による剥き出しの領海拡張に困惑している国々の協同体、或いは、同盟となる可能性を秘めています。

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 対中国政策で腰の引けている民主党政権が何故にこれほどに急いで TPP への参加交渉に臨むのか。それは普天間基地移設に関わる民主党のアメリカへの負い目があるからでしょう。

 元首相鳩山由紀夫による「最低でも県外・・・」、前首相菅直人による沖縄問題の無視と放置、この無責任状態が続けば米国は日本を頼りに出来なくなることは必定で、何か目先を変える必要がありました。米国政府の目を、暫し普天間基地移設計画の停滞から逸らすには、TPP交渉への参加は恰好の材料でありました。

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 しかし、野田佳彦も人の子、首相官邸に少しでも長く住みたいでしょう。党内基盤の弱い身では、オバマと握手できなくては政権寿命を一層縮めることも必定。TPPならオバマと握手してにこやかに話ができると考えても不思議ではありません。胡錦涛と握手する方法もありますが、これでは国民の信を失います。やはりオバマ米国大統領と握手が政権延命の最良の処方箋です。


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ぼくあずさ

村尾さん
民主党内の反野田首相の動きは親中・韓派をあぶり出すリトマス
試験紙です。消費税率上げ反対の隠された意図はTPP反対です。

by ぼくあずさ (2011-12-25 07:05) 

noga

悪くないものを悪いと言わせようとする恣意がある。
その恣意が政治問題を何十年も膠着させている。
普天間基地の環境がどうしても我が国民に許しがたいものであるならば、政府は福島の第一原発のように「長期帰還困難区域」に指定すればよい。
この国の政治には、恣意の人でなく、意思の人が必要である。
さすれば、腹案ではなく、成案で決着できる。

問題を解決する能力はないが、事態を台無しにする (ちゃぶ台をひっくり返す)力は持っている。
だから我々は、常に耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで、もって万世のために太平を開かんと欲しなくてはならない。
和をもって尊しとなす。過ちは、繰り返しませぬから。
これは単なる感傷ではなく、我々自らの叡智をもって裏付けなくてはならない。

日本人には意思 (will) がない。
意思は未来時制 (future tense) の内容である。
日本語には時制がない。
日本人には意思がない。

英米人の子供には意思がない。
この点で日本人のようなものである。
思春期を迎え、言語能力が発達すると、意思を表すことができるようになる。
英米流の高等教育 (大人の教育) が可能になる。これは、さらなる英語の教育である。
日本語脳の持ち主には、大人の教育の意味は理解できない。
日本人は英米流の大学教育を高く評価もしないし、効果も上がらない。

子どもには意思がない。
だから、子供には保護者 (chaperon) がついてきて、それを代行する。
日本政府にも、意思決定が難しい。
だから、アメリカ政府が意思決定を助けてくれる。
日本人の誰もが指摘する通り、我が国の政府は、アメリカ政府のポチである。
日本人は、自力でこの道を脱却できるか。


http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812

by noga (2011-12-25 09:20) 

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