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原発事故と航空事故 -7/8 [稲門機械屋倶楽部]

                                   2011-09 WME36 村尾鐵男

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何故、40年間も原子炉を使い続けたのか

 四十年も手入れもすることなく長持ちした村の神殿が地震と津波で崩壊しました。「想定外」の地震と津波だと神官は言い逃れをしましたが、神の代理人たる者が吐く言葉ではありません。

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 さて本論に戻りますが、今までは各社各様に稼動させていた発電用原子炉は、国家機関によって常時監視の下に置かれるべきで、危険な状況に陥ったら、稼動停止を命ずることができる権限も与えるべきです。

 ただ、原子炉を稼動させて操作するのはあくまでも電力各社であり、電力各社の責任下で行われなくてはなりません。加えて、緊急時の備えとして、操作員の音声は録音され、さらに緊急時の対処マニュアルは公開されるべきです。

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 最後に一つ、私にはどうしても解せないことがあります。東京電力の福島第一原子力発電所の第一号原子炉は稼動を始めてから40年が経過しているそうです。

 原子炉も機械です。40年も経った機械が今もって使われ続けている事実は背筋に寒さを覚えます。世間を見渡して、40年前に作られた機械が今でも使われている例は容易には見つけられません。しかも、この40年前の原子炉は東京電力の資産であり、減価償却されているはずです。何年で償却を終える計画であったかは知りませんが、すでに償却は終えているはずであり、当然のことながら、新型の原子炉を建設し直すべきでした。

減価償却を終えた装置を使い続けると、財務上は極めて楽になりますが、1時間に4億円とか5億円の売上がある東京電力にしては何とも節約が過ぎたことをしました。

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 原子力発電はまだまだ有力な発電手段であり、ときの首相の思いつきで廃止できるものではありません。原子力村を解体し、東京電力が村の神官の座から降りて、普通の人に戻ることを願っています。神官と地侍と本百姓が共通の利益に目が眩んで、余所者を排除していては、国民の眼差しも険しくなります。


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