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東日本大震災から五十日 -4/6 [稲門機械屋倶楽部]

                                      2011-04 MWE36 村尾鐵男

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国家観を欠く陣頭指揮

 この国家的危機に際して、首相独りだけが空回りの様相を呈しているのは滑稽ですらあり、与党内部からも首相を引き摺り降ろす動きが出るに至りました。

 首相は市民運動一筋と言えば聞こえは良いのですが、この市民運動なるものはそもそもが大半の日本人が持つ国家観を否定するものであり、「新しい公共」と称する幼児性の濃い思想の下で、味方の市民だけで地方行政を撹乱して乗っ取り、やがては中央政府も奪取しようとのクーデターと同じ根を持つ考え方です。従って、国家観が完全に欠如しておりますが、そもそも日本国家を否定し続けた者に大震災の復旧と復興を指揮する確固たる信念と方策がないのは当然であります。

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 座しておれば何もしていないと責められ、被災現場へ赴けば復旧作業の邪魔をしたと責められ、首相も気の毒でありますが、天皇皇后両陛下の被災地へのお見舞い行幸と比較すれば、国民を思う気持ちの違いには歴然たるものがあります。

 被災した人達の大半は首相の味方であるはずの市民ではなく、国民であります。苦難に直面する国民を救うには強固な国家観がなくてはなりませんが、その肝心の国家観を欠いているので、被災地視察と被災者への言葉が無味空虚であり、遂に被災者から「殺伐とした男」と評されるに至りました。

 首相は三十に近い対策委員会とか復興会議とかを急遽作り上げて、あたかも懸命に働いているかに見せかけていますが、「船頭多くして」を通り越して、船頭の方が船より多くなって、何もできない船頭さへも出現しています。

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 昔、スターリン時代のソ連や毛沢東時代の中国であれば、陣頭指揮に失態を演じ続ける首相は国民の前で自己批判を強いられて処刑されたかもしれません。でも、日本では昔も今もそのようなことにはなりません。「頑張る」との言葉しか発することの出来ない首相は辞任すべきですが、その特殊異様な思想から、辞任、即ち、闇に葬られるとの強迫観念に侵されているのかもしれません。


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erucat

こんばんは(^^)
コメントありがとうございました。
是非大川内山においで下さいませ。福岡の小石原などもお勧めしたいです☆彡
by erucat (2011-05-02 19:40) 

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