「100歳・元気生活のススメ」続編(10) [明治維新胎動の地、萩]
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産経新聞に、人間総合科学大学大学院教授(老人学)で日本応用老年学会理事長の柴田博先生が、次の警鐘を鳴らしています。前編「100歳・元気生活のススメ」に関連していることを、続編として逐次紹介します。
平成21年の日本人1人の1日当たりのエネルギー摂取量は1861キロカロリーで、食糧難だった終戦直後の昭和21年の1903キロカロリーを下回ったそうです。そのため、特にお年寄りが低栄養の状態になれば、老化の進行が早まる。具体的には、免疫力が低下したり、筋肉が減少したり、骨が弱まったりする。その結果、感染症や転倒して骨折する危険性が出る。
お年寄りが低栄養状態に陥る原因として、加齢による食欲減退、のみ込む機能などの低下などに加えて、買い物できる場所が減り、食事が偏ること、さらに、「粗食が身体に良い」という認識、「健康に良いといわれる特定の食品を重点的に食べる偏った食品摂取も関係している」という。
自分に低栄養の兆候があるかどうかはなかなか分からないが、柴田教授が次の8つのチェックリストを作っており、1項目でも該当したら、生活の改善を考えた方が良いという。
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① 10品目(肉類、卵、魚介類、牛乳、緑黄色野菜、大豆製品、
イモ類、果物、海藻類、油脂類を毎日とれていない。*毎日、
全部摂るのは、簡単では無さそうですね。
② 食べ物を十分に買えない。*場所的に買えない場合は、毎日
続いてしまう。
③ 1人で簡単な食事で済ませてしまうことが多い。
④ 1日に3種類以上薬を飲んでいる。 *栄養剤を飲む人は
いるのではないか。
⑤ この3か月間で体重が1キロ以上減った。 *この程度の変化
は通常でもあるのでは
⑥ この3か月間に強いストレスがあった。
⑦ この3か月間に急性の病気になった。
⑧ 1年以内に転倒したことがある。
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低栄養予防のための主なポイント
① 食物の種類をバランス良く3食摂る。
② 動物性タンパク質を十分に摂る。
③ 魚と肉の摂取は1:1の割合。
④ さまざまな種類の肉を食べる。
⑤ 脂類を十分に摂取する。
⑥ 牛乳を毎日飲む。
⑦ 緑黄色野菜や根野菜など多種類の野菜を食べる。火を通し、
量を確保。
⑧ 食欲がないときはおかずを先に食べ、ご飯を残す。
⑨ 調理法や保存法に習熟する。
⑩ 酢、香辛料、香り野菜を十分に取り入れる。
⑪ 和風、中国風、洋風とさまざまな料理を取り入れる。
⑫ 噛む力を維持するために義歯は定期的に検査する。
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柴田教授は、若い年代のエネルギー摂取量の低下も問題視しており、日本全体が低栄養化している状況だ、と注意している。
ブログ再開ご苦労さまでした。 テキサスの食生活で問題なのは魚です。
缶詰ぐらいしか食べていません。 日本で栄養のバランスが悪いとすれば外国で理想的な食生活は無理でしょう。 オメガ3あたりで魚分を補強していますが、どうでしょうか。
by 大嶋邦夫 (2011-02-24 23:38)
日本人の栄養状態が悪いとの記述に驚きました。
老人は「腹八分目」と覚えていましたが。時代に
より、変わるのですね。
by ぼくあずさ (2011-02-25 08:08)