ホンダ・ジェット -1/2 [稲門機械屋倶楽部]
2010-12-23 WME36 村尾鐵男
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自動車のホンダが開発した飛行機が、12月21日、米国で初飛行に成功し、ノースカロライナ州の空港を離陸して50分間の飛行を無事に終えたとの報道がありました。
ぼくあずさ氏が早速、「ぼくあずさは地球人」に紹介され、私にも続きを書くよう要請されました。ところが、この「ホンダ・ジェット」はホンダの100%出資子会社 “HACI(Honda Aircraft Co., Inc.)” がアメリカで開発しているために、あまり詳しいことが判りません。
ぼくあずさ氏が既に記されているように、「ホンダ・ジェット」は6人か7人乗りのビジネス機で、2000km余の航続距離と最大巡航速度は420ノット(≑780km/hr)の性能を発揮します。
エンジンはHACIが開発し、米国で製造する HF-120型の双発ですが、その装着位置が他の航空機と大きく異なり、主翼の上面に搭載されます。.
ホンダは私の記憶では25年ほど前から航空機開発に着手し、その数年後に米国ミシシッピー州立大学の航空研究所と提携し、開発と試作機の製造拠点を米国へ移してしまったようです。
ぼくあずさ氏が紹介された記事のリンク先に掲載された写真を見ると、12月21日に初飛行をした「ホンダ・ジェット」の垂直尾翼には “N420HA” の国籍登録記号が描かれております。
“N” はアメリカ国籍であることを意味しますが、この「ホンダ・ジェット」が明らかにアメリカ製の飛行機であることを示しています。伝聞で恐縮ですが、HACIは米国ノースカロライナ州グリーンズボローにある空港の隣接地に製造工場を建設するそうですから、アメリカ製の航空機になり、従って、日本の国土交通省航空局と日本の航空法に拠る開発ではなく、米国連邦航空局(FAA)と米国の航空法(FAR)に依拠して開発が進められていると思われます。.
エンジンは、かつてホンダが航空用ピストン・エンジンの開発に乗り出したときの提携相手はテレダイン・コンテイネンタルだったのですが、ジェット・エンジンではGE Honda Aero Engine社をGEと合弁で設立しております。
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Honda ビジネスジェット [日本]
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