SSブログ

格安航空会社とその運賃のカラクリ -4/4 [稲門機械屋倶楽部]

                                 2010-12-16 WME36 村尾鐵男

.

ユニヴァーサル・サーヴィスの停止

ユニヴァーサル・サーヴィスと言う言葉は航空輸送業界では遣いませんが、郵政民営化反対論で遣われているので、借用します。

日本の各地に空港が建設され、空港ができると、そこへ定期便が飛びました。あたかも辺鄙な山間地へも郵便が配達されたユニヴァーサル・サーヴィスそのものの如く、飛行機も乗客の少ない空港へ公共交通の使命として飛びました。

これが日本航空を苦境に追い込んだ主因の一つですが、格安航空会社は何処へでも飛んだりはしません。大きな需要が期待できる空港へしか運航しないのは、とにかく搭乗率を高く保つためには当然のことであります。

.

空港も格安空港が必要

 航空自衛隊が茨城県に持つ百里基地を民間航空も使えるように建設したのが茨城空港ですが、この空港は格安航空会社の拠点となりそうです。ボーディング・ブリッジもなく、昔ながらのタラップで乗り降りする空港は空港使用料も格安で、抵コスト運航には恰好の空港となります。

 日本の主要空港である羽田、関西、成田、中部、その他の多数の空港も含めて総てが高過ぎます。着陸料のみならず、空港ビル内のチェックイン・カウンターの賃借料をはじめとして何もかもが高いために、遂にハブ空港の地位を逃しました。 

 格安航空は時代の趨勢であって、今後はさらに勢いを増すであろうと予測され、これに抗するために、我が国の大手航空会社も別会社として既に格安航空会社を設立したか、或いは近々設立するとの情報が飛び交っていますが、航空界は新しい時代に入ろうとしています。

 そのためには、航空会社だけの努力だけでは無理難題が多過ぎ、国としての航空行政にはじまって、航空輸送関連の総てが視点を替えて臨むことが必要です。

                                               (了)
nice!(4)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 4

コメント 2

蝉丸

茨城空港は欠陥だった百里基地の拡張のついでに作リました。とにかく安く作ったので維持費も格安ですが収入もないので、入り口では、大根やにんじんを売ったり、石焼いも、たこ焼き、焼きそばの屋台、輪投げ、手相占い、獅子舞、コスプレ大会、・・。
空港とは名ばかりで期待して行くとがっかりしますよ。
たしかに格安ですがLCCに乗るには八百屋の裏口から搭乗するような覚悟が必要です。http://d.hatena.ne.jp/hagex/20100311/p4
by 蝉丸 (2010-12-18 13:07) 

村尾鐵男

蝉丸さんへ
コメントを有難うございます。
私も茨城空港へ行って驚きました。でも、茨城県の方々が待望された空港ですから、詳しくは書きませんでした。
蝉丸さんの御説、もっともです。異論はありません。
by 村尾鐵男 (2010-12-18 20:58) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。