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ミャンマーと中国 -4 [稲門機械屋倶楽部]

                      2010-11-02 WME36 村尾鐵男

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アウンサン・スーチー女史

陳さんから聞かされた言葉で忘れられないもう一つの言葉がアウンサン・スーチー女史のことです。今さら言うまでもないことですが、彼女はミャンマー民主化の旗頭で、選挙で選ばれていながら、軍の強権によって政権に就けず、しかも永年に及んで自宅軟禁の状態を強いられています。

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陳さん曰く、「彼女はミャンマーの現状をよく見て、現実的な対応をしようとする矢先にいつも夫と息子が住む英国へ行き、帰って来ると決まって現実離れしてしまう。きっと英国で夫に吹き込まれるんだろう。なにしろ、英国はビルマを植民地にしていた国だから、その英国で入れ知恵された者の言うことは、今のミャンマーでは誰も本気で聞かない」

 又、陳さんからは次のようなことも聞かされました。これは冗談ではなく、真面目な話でした。「彼女の失敗は英国人と結婚したことだ。日本人と結婚していれば、もうとっくに政権の頂点に立って、ミャンマーの民主化を実現していたはずだ」

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そしてさらに、陳さんは日本人を非難しました。「彼女は日本の京都大学へ留学したんだ。京都に彼女が住んでいた数年間の間、日本人は誰も彼女の結婚相手を世話しなかったのは何故だ。ビルマを英国から独立させたのは日本だ。日本人が彼女の夫なら、軍事政権も今のように彼女を扱うことはできない。君は知らんだろうが、ミャンマーはとてつもない親日なんだ」

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中国のミャンマーへの接近

最近になって中国のミャンマーへの接近が目立ちます。ミャンマー軍事政権の最高位に在る者が北京へ招かれて国賓級の待遇を受けたのも最近のことです。中国がミャンマーに接近して巨額の援助を行うのは何故なのか。ミャンマーは地図で確かめるとよく判りますが、雲南省の西部でほぼ千キロに及んで中国と国境を接している隣国同士であります。尚、中国語でのミャンマーは「緬甸」(メンテン)と呼ばれます。

中国は形振り構わずに資源を漁っていますが、ミャンマーには天然ガスはあっても、その他に目ぼしいものがなく、私見ではありますが、インド洋への出口としてのミャンマーに中国は注目していると考えます。

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中国海軍がインド洋へ進出し始め、これにインド海軍による対抗姿勢が明らかになっておりますが、中国にインド洋を制覇されたら、日本だけではなく、東南アジア諸国が大きな損害を蒙ることは自明です。

遅れて登場した中華帝国はインド洋を狙っており、その拠点としてのミャンマーをも抱き込まんとしていますが、ミャンマー政権内に溶け込んだ元国民党将兵とその後裔が大切な突破口になっていると想像されます。

(5)に続く

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ビルマ(現ミャンマー)独立の父

http://www.youtube.com/watch?v=ZpGwvCKc_-Q


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み〜ちゃん

なれなれしかったらゴメンナサイ(笑)
パパ、コメントありがとう(*^_^*)
難しい事をいっぱい考えている時に
頭を休めたくなったら、ゼヒ遊びに来てください

by み〜ちゃん (2010-11-03 02:49) 

ぼくあずさ

昨日、テレビ朝日、池上彰による「そうだったのか!ミャンマーの選挙」を見ました。アウンサン・スーチー女史の父親が、「ビルマ独立の父、オンサン」であることを再確認しました。
by ぼくあずさ (2010-11-04 07:55) 

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