アイスランド火山噴火（４）：追加情報（抄訳） [Bericht aus BadKoestritz]
Hallo Shoji,
ぼくあずさからの問合せに回答します。
問合せ：
次の部分を少し詳しく説明して欲しい。
"Meine Frau hat heute früh in die Sonne gesehen und hatte sofort kleine Pünktchen auf der Netzhaut; sie konnte dann erst mal fast nichts mehr sehen. Das hat sich nach einigen Minuten wieder gegeben.".
朝、妻は太陽を観察しました。眼が痛くなるほど明るかった。太陽は黄/赤ではなく、まったく、まばゆい白でした。それは太陽光が火山の噴煙中の全ての微粒子を発光させたのです。これらの微粒子は火山の灼熱で一部が太陽光をよく反射するカラス状の粒子になります。短時間後には再び正しく見えました。これは、彼女が溶接の炎を見たようなものです。.
雲は広がり始めました。幾つかの航空機は特別許可を得て、全世界からの20万人の休暇中の人たちを帰国させる為に運行しました。欧州の上空では、パイロットは有視界の注意飛行を義務づけられました。有視界飛行では雲の下を飛行し、地上の方向を決められる様に地上を見なくてはなりません。これは非常に多くの燃料を消費します。.
今しがたの予報によれば、新しい雲が風に乗って欧州に向け流れ、すでに英国に来ました。
雲は昼は見ることは出来ません。今は素晴らしく青空で、一片の雲もありません。太陽光が大気中を長く通過する朝夕の薄暗い時にのみ雲を見ることが出来ます。昨夕、日没時に雲が見えたので、ぼくあずさの為に撮影を試みました。.
通常の夕方、太陽はいつも弱々しく、水平線上に没し、天空は薄赤/黄です。今の太陽はすごく輝いた白/黄です。空は赤く燃えています。日没はまったく不自然です。その写真はグラフィック・ソフトを使ってPCで加工した様に見えます。.
この雲の出現でドイツでは一日、1,000,000EUR 以上の費用が掛かります。多くの航空機利用客が既に5日間も空港の乗換室に足止めされており、お世話をしなくてはなりません。人々はトランクを手にしておらず、手荷物だけです。大きな空港はホームレス収容所の様です、
Liebe Grüße Peter 2010-04-20.
アイスランド火山噴火（３）：追加情報
http://dorflueren.blog.so-net.ne.jp/2010-04-21-2
村尾鐡男さん 自然災害での運航停止は、免責事項なのでしょうか。それと、有視界飛行の高度はどれ程なのか、空気抵抗差による燃料消費率の増加は略どれ程なのでしょうか。ご教示下さい。
by ぼくあずさ (2010-04-22 13:45)
ぼくあずさ氏へ
自然災害によって運航停止しても、その遺失利益は保険の対象とはならず、又、火山噴火等を承知の上で運航して事故を起しても保険は効きません。
有視界飛行を行うに際して、気象と飛行高度の制限はありません。夜間でも晴天で月や星、雲と地上が見えれば有視界飛行は可能であり、有視界飛行は管制塔からの指示で行うものではなく、操縦士の意思で申請して有視界飛行を行います。有視界飛行は、計器飛行に定められた航路がないので、操縦士の意思で最短距離を飛ぶことができます。
飛行高度による燃費の違いは一律に言えるものではなく、その飛行機の燃費がどの高度で最少になるように設計されているかによります。しかし、広い幅があることを承知で一般論を申し上げると、10000mの高度での燃料消費量は3000mの高度の場合の半分ほどに低減されます。逆に、5000mの高度で巡航するのが最適とする飛行機が8000mとか10000mの高度へ上昇すると、薄い空気密度で速度と揚力を保つためにエンジンの出力を増加させねばならず、かえって燃費を増やすことにもなります。
国際線を飛ぶ大型旅客機の場合の最適燃費高度は概ね10000mから12000ｍであり、国内線用旅客機では5000m近辺です。
by 村尾鐵男 (2010-04-22 15:57)
村尾鐡男さん 丁寧なご説明、ありがとうございました。
by ぼくあずさ (2010-04-22 16:34)