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葉山・森戸川源流遡上(2) [フリューレン村だより]

子犬連れ健脚小母さんから二子山に登った後、桜山のルートを勧められたが、長雨後の桜山への山道の酷い泥濘が思い浮かび、北森戸川源流の遡上を選ぶ。

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六把峠と馬頭観音からの2つのルートから、数え切れないほど源流下りを経験しているが、遡上は初めてのこと。オオルリスプリングで飲料水の補充を済ます。水量が多く早々に左靴が水に嵌り、靴下が濡れて冷たい。危険な処はないので心配御無用だが、川幅一杯、岩上を流れる谷川の何処を歩くか暫し立止まり、熟考する。日常離れした
時間を楽しむ。

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時折、谷川沿いの小径を歩くが、長く続くことを願うが直ぐに裏切られる。期待していた野鳥の声も絶えて久しい。水のせせらぎの音が大きい処は水深が浅く、心中で拍手、顔が綻ぶ。

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IMG_2606.JPGいつも気になる源流最大の滝に到着、略7割方歩いたことになる。この滝の名を知らぬ。森戸大滝と命名。正式名を御存じの方は御教示下さい。

いつもの四角に丸太を組んだベンチで暫し休憩。太い杉が利用されることなく放置されている
植林地だ。

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右から六把峠からの道を合わせ、直ぐ先を左折して山道を登る。いつもは下り道なので急坂に気付かない新しい発見。  IMG_2608.JPG突然、桜山村馬頭観音前に飛び出す。文政三年(1820)建立、この頃は金貨改鋳が行われたが、天候と経済は安定していた。金沢や三浦半島に残る石仏の多くは海上遭難や飢饉の犠牲者の供養塔が多いが、此処の石仏は道中の安全祈願と道標の役目をしたものであろう。

直ぐに左に桜山への登り径を過ぎ、ようやくイトーピア住宅地の外縁を経て、いよいよ東逗子駅への最後の下り坂に差し掛かる。先方左山側に見慣れぬ鎖が見える、何故かと訝った途端、左の靴が滑り前向きに転倒し、前頭部を激しく打ち当て、頭蓋骨が異様な音を発した。気付いた時はハーフパイプ状に抉れた山道に仰向け。暫く其のまま天空を見上げていた。焦点は定まらず何を見たか覚えがない。.此の辺の露出した白色粘土岩(正しい呼び名ではない)上の道は雨に濡れると滑り易い。サック中のペットボトルは潰れたが、カメラも無傷。どうやら、また奇跡が起きた。秩父・両神山の昇龍の滝口上流で滑り易い岩上の登山道を下山中に滑落した時と同じく、奇跡的に助かった。10㍍先の鎖の右側は木も生えていない崖であった

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ズボン、ヤッケ、ザック共に、右側にのみ泥が多量に付着。JRで横須賀駅へ、ベエルニー公園内のカフェレストラン コンセールに立寄り、ピザを食す。帰宅後、行方が分からなかった東京山岳同志会64のバッジがPCの敷布の下から見つかった。Talisman に違いない。

源流遡上を無事成し遂げた油断からか、馬頭観音にはWanderung の無事を祈らなかったことに気付く。翌朝、寝醒時にも脳に異常はない。南無観世音菩薩!!

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葉山・森戸川源流遡上(1)

http://dorflueren.blog.so-net.ne.jp/2010-04-21-3 

恐怖体験(5)

http://flueren.blog.ocn.ne.jp/dorf_flueren/2006/08/post_217d.html 

上高地Wanderung():徳沢と横尾 [フリューレン村だより]

http://dorflueren.blog.so-net.ne.jp/2009-10-22 


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村尾鐵男

ぼくあずさ氏へ
私も逗子へはよく出掛け、桜山とか東逗子駅も知っているつもりでしたが、滑って転倒し、音を発するほどに頭を打つような「秘境」が残っているとは知りませんでした。
田越川もよく覗きますが、大きな鯉が群を作って遊弋しており、潮が満ちると上流へ遡行し、引潮で下流へ移動するそうです。食糧難時代に育ったときの遺伝子が依然として濃厚に残っているようで、どうにか捕獲できぬかと考えていたところ、逗子在住の若い者に叱られました。
by 村尾鐵男 (2010-04-22 08:37) 

ぼくあずさ

村尾鐡男さん あの辺りの最高峰 二子山の標高が207.8㍍ですから、初心者向けのハイキングコースです。処が、南は畠山までの広い範囲では、多くの尾根がありますので、ハイカーが道に迷うことが度々起きます。
貴兄が著わした「風に恋して」の女主人公がお持ちの双眼鏡と三脚を使えば、大山林道で三光鳥やオオルリの姿を観察できます。

by ぼくあずさ (2010-04-22 14:15) 

ぼくあずさ

おどさん nice 多謝。お恥ずかしいWandererです。
by ぼくあずさ (2010-04-26 12:57) 

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