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鄙夫と小人・・・その参 [稲門機械屋倶楽部]

                    ・・・2010-03 MEW36 梅邑貫

さて、〈ぼくあずさは地球人〉を御愛読いただいている皆さんがよく御存知の有名な言葉を引用させていただきます。

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【此誠、危急存亡之秋也。親賢臣遠小人、此先漢所以興隆也。親小人遠賢臣、此後漢所以傾頽也】

〔今こそ、危急存亡の秋(トキ)なり。賢臣に親しみ小人を遠ざけしは、此れ先漢の興隆せし所以なり。小人に親しみ賢臣を遠ざけしは、此れ後漢の傾き頽(スタレ)たる所以也〕

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「今こそ国家危急存亡のときである。君子が賢臣に親しみ小人を遠ざけたから前漢は興隆し、君子が小人に親しみ賢臣を遠ざけた後漢は傾き廃れた」

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この一文は、短く抜粋してありますが、かの天才軍師諸葛亮孔明が、危急に陥った蜀の国を救うため、強国魏と戦うべく出陣するに際して、建興5年(227)、劉備玄徳の跡を継いだ若き皇帝劉禅に奏上した「出師の表」であります。

話は逸れますが、孔明の文章は名文の誉れ高く、後世になって科挙の試験にも文章作成の模範文として引用されたほどです。

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さて、孔明は言っております。「賢臣を側に置き、小人を遠ざければ一国が興隆し、その逆、即ち、小人を側に置いて、賢臣を遠ざければ国が滅ぶ」と。

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現下の民主党政権を眺めるとき、小人が多いことに国民は落胆を隠すことができません。誰が賢臣で、誰が小人かは敢えて言いませんが、大多数の国民が察していることでもあります。

民主党と言えども、衆参合わせて400名を越える国会議員が総て小人の集りであろうはずはなく、国民の目で見て、これぞ賢臣と思える人物もおります。しかし、残念なことですが、政府や党の幹部に小人が多いためか、賢臣を遠ざけてしまって、日頃研鑽に励んだ賢臣が日本国家のために役立っておりません。

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【子日、君子喩於義、小人喩於利】

〔孔子曰く、君子は義を拠り所として行動し、小人は損得で動く〕

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最早言うべきことはなく、三千年の続く私達の国が滅びないことを希求します。

(完)


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