MONITORING- JET ENGINE [軽井沢だより]
村尾さん
貴兄の航空工学講座を興味を持って拝見しております。と言っても、あまり機械が得意でない、私には難しい内容で、ついていけないところ、多々ありですが。
以前Buisiness Week という雑誌を読んでいましたが、それにRolls RoyceのJet Engineのことが、載っていました。
調べてみたら2005年のことでした。何故覚えていたのか、自分でも不思議に思いますが、印象に残った理由は、次にあげる二つかと思います。.
一つは、航空機のエンジンはGEとRolls Royceが世界の需要を二分している。Rolls Royceは飛行中の自社製のエンジンをモニターしているということかと、思います。シェアの点は、今でもそうなのか、あるいは読みそこないか、自信がありませんが、昔読んだとおぼしき、記事をlinkで見つけました。.
読者の一人が、ロールスのエンジンで飛行する飛行機にしか乗らない、イギリス人は信頼できる製品を作る、信頼できるとまで言っているのを見ると、これほど褒めてもらえるとは、つまるところ製品の信頼性は人間を信頼できるかということになります。
ところで、飛行中のエンジンのモニターは具体的にどのようにしているのか、分かりませんが、ブレードの振動を遠隔計測しているらしいとは、私の斜め読みで、怪しい。専門家のご意見をと、思います。
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Rolls Royce at your service
http://www.businessweek.com/magazine/content/05_46/b3959091.htm
I Watanabe
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航空工学基礎講座(5) [稲門機械屋倶楽部]http://dorflueren.blog.so-net.ne.jp/2009-07-18-1
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.I.Watanabeさん ・・・ 7/19 08:10 村尾
御丁寧なメール、拝読致しました。飛行中の飛行機をMonitoringし始めた頃は、操縦室には機長、副操縦士、機関士、さらに路線によっては航法士の乗務して、十分な人手があったので、彼等の目で計器を読ませ、紙に記録させていました。操縦室で読み取れる性能数値は350点ほどありますが、この内の20項目ほどに絞って記録させたのですが、今は機長と副操縦士だけで、羽田・大阪のように短い路線や天候が悪い場合は「読んで記録する」余裕がありません。そこで、運航拠点の基地との通信に使う通信衛星を活用して、ある時間間隔で自動的にMoritoring値を送らせています。.
Rolls Royce (RR) のみならず、GEもPWA(Pratt & Whitney) も、この電波を傍受してMonitoringをしています。EngineのMonitoringは振動、排気温度、EPR(Engine Pressure Ratio; エンジンに吸気される空気と排気口から出る空気の圧力比)の3項目を最少の測定対象としており、いずれもセンサーとトランスミッターの組合せで電気信号に変換していますので、技術的にはそれほど高度なものではありません。.
添付していただいたBusiness Weekの記事を読みましたが、RRに贔屓目な内容と感じました。航空用大型エンジンはRR, GE, PWAの三社が世界市場をほぼ三分していますが、ときに製品の出来不出来があって、RRも好調なときもあれば、不調のときもあります。ただ、旧英連邦諸国の航空会社はRRのエンジンを好む傾向が強いようです。.
日本では全日空がロッキード1011以来、RRエンジンを好んでいますが、エンジンの整備をRRに慣れ親しんだIHIが引き受けていることにもよります。JALは幾度かRRのエンジンを選ぶ機会がありましたが、整備工場にそろえる冶具類に500億円近い出費を要し、自社工場であるがために、同じ冶具が使えるPWA社製エンジンを使い続けることになっています。.
RRのエンジンは英連邦諸国と独仏連合のAir Busに売り込むために逸早くメートル法に換えたのですが、アメリカ勢のPWAとGEは依然としてインチ・ポンドです。私の頃のJALのエンジン整備工場は数多い工作機械をインチ・ポンドで完備していましたが、これをメートル法に換えるだけでも大変な費用を要するので、いつまでもRRを選ぶことができずにおりました。
筋違いの御返事になり恐縮です。.
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村尾さん、I.Watanabeさん
両兄によるRRの航空用ガスタービン談義で二つほど想い出しました。
1971、1989年に計3ヶ月間、欧州で陸上用ガスタービンの調査をしました。ドイツは第二次世界大戦後、長らく航空機開発を禁じられていた為に高温化が遅れていました。それが、1989年には米国からの技術導入で発電効率は一挙にGE並みになっていました。Siemensの中韓との違いは技術に対価を払うこと、日本との違いは新技術を消化し、自己技術として技術導入を公表しないことです。 ..
英国のLostwax鋳造メーカからSiemens、GE,MHIなどが動翼を調達していることを知り、どっこいRRの生き残りを合点しました。.
英国のEngineering会社からタービンの引き合いを受けると、JISとは異質のBSが指定されていますので、Deviation list作成に手間が掛りました。今でも事情は変らないでしょう!.
田中角栄の全日空・ロッキード事件は忘れ去られていますが、RR製ジェットエンジンが引き続き採用されていることを初めて知りました。
.ぼくあずさ 2009/07/19
村尾様、I Watanabe様
航空機のモニタリング監視で、実機エンジンブレードの振動モニターのことが記載されていました。エンジンの軸振動のことではないかと思います。ブレードの振動は実験室での遠隔測定は可能と思いますが、運行している実機での連続モニタリングは難しいのではと思います。ブレードの振動はモードも各種あり、次数もあって分析の難しいものです。昔は大きな振動しか測れなかったものが、測定技術の進歩でやたらと多くの振動値がでてきてその分析がまた大変なのです。航空機のことは知らないので間違っていたらごめんなさい。 今井 鉄
by 今井 鉄 (2009-08-03 12:43)
今井さんの尻馬に乗って、私も質問の追加をさせていただく。
それは、事故が起きたとき、たとえば、墜落のような場合に、このエンジンのモニタリングデーだは、解析されているのだろうかということです。
もちろん事故原因はさまざまでしょう。でもモニターをする、それも飛行中にするということは、そこに何か、大きなメリットを見てのことだと、おもいますので。
次に航空会社の経営についてです。
航空会社は私の記憶に残る会社名で古い名前が近頃、目にしなくなったものが多い。pan amなんていうのもあった。懐かしい。飛行機を買うといっても、現生のドルだか、円だか分からないが、リース会社が間に入っている、と見た記憶があります。
この辺のこと、野次馬の興味ですが、ご教示ください。
by I Watanabe (2009-08-03 17:46)