4月15日は「ヘリコプターの日」 [稲門機械屋倶楽部]
2012-04-16 WME36 村尾鐵男
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昨日、4月15日は、世間では殆ど知られておりませんが、昭和61年(1986年)に全日本航空事業連合会が制定した「ヘリコプターの日」でした。4月15日は、ルネッサンス時代のイタリアの芸術家でもあり、科学者であったレオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonard da Vinci)の生誕日である1452年4月15日に由来するもので、昨日はレオナルド・ダ・ヴィンチ生誕560年の日でした。
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しかし、奇しくもこの日、海上自衛隊最新鋭の対潜水艦哨戒ヘリコプターSH60型が陸奥湾で墜落しました。防衛大学を卒業したばかりの士官候補生を乗せた艦艇が訓練航海に陸奥湾から出航するに際して、見送りのために飛んだ哨戒ヘリコプター三機の内の一機が艦艇に接触したのが原因のようです。
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哨戒ヘリコプターではあっても、海上航行中の船舶に接近することは極めて危険です。最近の船舶は、軍艦も商船も技術的進歩が著しく、昔のように黒々と排煙を出すことはありません。
.舶用エンジンの長足の改良と燃料の改良が相俟って、排煙は殆ど目で見ることができません。それどころか、燃料の燃焼効率を向上させるために、燃焼温度を高くし、従って排煙の温度が上がっています。このため、船舶周辺の気流は乱れており、ヘリコプターが近くへ接近すると飛行姿勢が平衡を失うこともあって極めて危険です。
事故原因の究明は今後急がれるでありましょうが、新任の士官候補生にヘリコプターを細かく見せようとの親心が行き過ぎたようです。
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