アメリカが開発中の新兵器三種 -1/2 [稲門機械屋倶楽部]
2011-11-20 WME36 村尾鐵男
.
ぼくあずさ氏がアメリカが開発中の新兵器について紹介しておりますが、その内の三種につき若干詳しく記させていただきます。
.
極超音速兵器(AHW: Advanced Hypersonic Weapon)
AHW の A を Army とする説もあります。Hypersonic とは音速の5倍以上の速度を指す言葉で、時速に換算して5,000km/h ほどになります。米国国防総省は、この AHW をハワイのカウワイ島から発射して2,400マイル(≑ 4,000km)離れたマーシャル諸島の目標地点に命中させたと公表しました。
.
大型貫通爆弾(MOP: Massive Ordnance Penetrater)
米国にはGBU-28 と呼ばれる大型爆弾があり、バンカー・バスター(Bunker Buster)と通称され、重量5,000ポンド(≑2,270kg)で地下深いところにある構築物を破壊します。このMOPはさらに重く、重量が13トンもあり、既に実戦配備を終えたそうです。
MOPはB52爆撃機やB-2ステルス爆撃に搭載可能で、GPS誘導で正確に目標を捉え、地下60mの深さで爆発させることが可能です。
.
通常即応型地球規模攻撃兵器(CPGS)
CPGSは Conventional Prompt Global Strike の略ですが、世界の何処でも迅速、且つ正確に攻撃できる弾頭運搬機です。
この CPGS の最大の特徴は「極超音速ブースト滑空」(Hypersonic Boost-Glide)です。
詳細は秘匿されているので、想像や推測の域を出ませんが、極超音速、即ち、音速の5倍以上の高速に加速させてから、空気抵抗の少ない大気圏の限界高度の辺りをグライダーのように滑空させるので、推進方法や推進燃料の制約を受けずに飛ぶことができます。
どの程度の弾頭を搭載できるのかが不詳ですが、オバマ大統領の唱える非核政策の下で、核弾頭ではない通常弾頭でも十分な威力を保つことが可能で、推進燃料の量に制約がありませんから、地球上の何処へでも照準を定めることができます。何とも凄いグライダーが開発されつつあります。
コメント 0