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日米医療経験談 (4) [サンアントニオ短信]

                                                                          大嶋 邦夫

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最後は表題とは離れた話題から入ります。 数か月前の月刊文春で登場した慶応大学医学部放射線科講師近藤誠氏の問題提起です。

すなわち、がんの早期発見のためのがん検診は無意味。 抗がん剤治療は正常細胞も殺すので延命治療にならない、など。

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勿論、早期がん検診、薬剤業界からは大変な反対が起こっている。 曰く、文春は無責任、社員は検診を受けている。 慶応大医学部も無責任ではないか。一方ではがん検診・手術やり過ぎ、抗がん剤の使い過ぎが日常化しているがん医療産業に一石を投じた万年講師に拍手をする人もいます。

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話題は飛びますが、3.11以降脚光を浴びた30年以上一貫して原発反対を主張してきた京大万年助教の小出裕章氏を想起します。 近藤誠氏、63歳、慶応医学部卒業、米国留学後専任講師に昇格。 二人の人生の共通点は万年講師・助教。 体制に徒手空拳で立ち向かうドンキホーテ。 二人を繋ぐ糸に原子力、放射能があります。 正解があるとすれば、二人の主張と体制派の間あたりにあるのでしょうか。 

いずれにせよ、日本には原子工学の温存が産業、医療界に必要なことは自明の理でしょう。 原発安全対策、放射能除去、放射線産業・医療での利用など幅広い知識が必要です。

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個人的にはがんの早期発見の必要性は感じており、この12月築地がんセンターでの検診を受けるつもりですが、米国早期検診の様子も地元の医療センターを調べて見たいと思っています。 ちなみに、サンアントニオにもTexas University Health Science Centerの大きな大学、病院施設があり、その中にCancer Therapy & Research Centerwww.ctrc.net)があります。 来年あたりここで検診を受け、日米がん検診事情を体験したいと思います。

                                                                           完


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ぼくあずさ

大嶋さん
mail受信不能は受信の設定が何かの拍子で変更になっている
可能性があります。お調べ下さい。
by ぼくあずさ (2011-11-08 06:00) 

村尾鐵男

一見して無関係と思える事例を書かせていただきます。
飛行機は飛行中に運航乗務員による不具合指摘が日誌に記入され、飛行後にその総てについて点検と整備を行い、本当に不具合があれば修理、部品j交換、再調整を行います。
乗務員は、昔は、機長、副操縦士、機関士の三名乗務でしたが、かなり前に、機長と副操縦士の二人乗務になりました。
ところが、二人乗務になった途端、不具合箇所の指摘数が激減し、それでも飛行機は正常に跳び続けました。
医療も同じ傾向があるのではないかと推察します。観察する目の数が減ると、余計な指摘は減り、本当に危険な場合だけが指摘報告されるでしょう。それと、飛行機はコンピュータ化が著しく、三人目の乗務員は暇になり、暇ができれば、より細かく故障個所や不具合個所を探し出す傾向が強まります。
私も定期健康診断を受け続けていますが、検査項目が多過ぎます。もっと基本的な項目だけでよかろうと考えます。薬剤業界が反対するのは、無駄な薬剤消費が多く、その恩恵に浴しているからと邪推したくなります。
by 村尾鐵男 (2011-11-08 08:01) 

大嶋

上手くAOLの設定にたどり着けるか疑問ですが、トライします。
by 大嶋 (2011-11-08 09:59) 

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