電気の質と太陽光発電 無節操なソーラーパネル増設の問題点 -1/8 [水・太陽・空気]
by ewe
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☆ 電気のあるくらし ☆
私たちは生まれた時から、電気があって当たり前の生活をしています。蛇口をひねると安全な飲み水が出る水道のように、スイッチを押せばテレビやエアコン、電子レンジなどの家電製品は動き、快適な生活や娯楽を与えてくれます。オールシーズン、日夜を問わず、湯水のように電気を使っています。そんな電気はどのように 私たちの 家にきているのでしょうか。
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発電所で発電された電気 は高圧でその 電圧は50万~20万Vです。一般の家庭で使われている電気は100Vです( IH 調理器や 大型のエアコンなどで200Vの電気を使う場合があります)。電気は末端の家庭まで送電線で送られる間に、複数の変電所や変圧器(トランス)で電圧は下げられ、100ないしは200Vになって 家庭に届けられているのです。
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この 電力会社から家庭に送られてくる電気は交流です。交流は時間とともに 電流の大きさと向きがプラスからマイナスへと周期的に変わります。この1秒間に入れかわる回数を周波数といい、単位はHz(ヘルツ)で表します。 大まかに分けて 西日本は 60Hz, 東日本は 50Hz です。 ですから、東京近郊のご家庭なら、 50Hz 、100V の電気が来ているのです。
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☆ 停電のない現代の日本 ☆
いつどこでも電気で動作する電灯や機器が適切に働 く。現代日本では当たり前のことですが 昔はよく停電したものです。しかしここ 20 年、台風が来ても、雷が酷くても停電らしい停電は経験したことがありません。停電には 送電 設備の強化・補修、電柱の移設などのために電気を止める作業停電、落雷・地震などの自然災害や交通事故などによ る 事故 停電があります。
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日本の 1 軒当たりの停電回数とその合計時間 (事故停電だけでなく作業停電も含む)を示します。
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1966 年 485 回 701分
1975 年 1.36 回 187 分
1985 年 0.9 回 128 分
2007 年 0.1 4 回 16 分
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年を追うごとに 回数も、時間も 減少していき、 平成に入ってからは ほとんど 停電が起きていないことがわかります。
次に 1 軒あたりの年間の停電時間(事故停電のみ)を世界と比べてみます。
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日本 (2007 年 ) 16 分
アメリカ (2006 年 ) ニューヨーク 12 分
カルフォルニア 162 分
フランス (2004 年 ) 57 分
ドイ ツ (2006 年 ) 37 分
イギリス (2006年) 100 分(計画停電、送電線事故に起因する停電をく )
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日本 の停電時間は 先進諸国のなかでも格段に少な いことがわかります。
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この「ソーラーエネルギー」はまだ先が続くので、コメントは早過ぎるかもしれません。
昭和50年代初め、台湾南部へ出掛けていたときに巨大な台風に襲われて全島ほぼ停電しました。ところが何ヶ所かだけ停電していません。
戦後に台湾独自に敷設した送電線とその鉄塔のほぼ総てが強風で倒れたのですが、戦前に日本が建設した鉄塔と送電線は無事でした。
日本が建てた鉄塔とその送電線は日本の教育を受けた者が日本語のマニュアルに従って保守点検を続けましたが、戦後の鉄塔と送電線は中国大陸から台湾へ逃れた者の受け持ちでした。
蒋介石が、中国大陸から来た技術者の怠慢に激怒したとの噂が流れましたが、新聞には載りませんでした。
しかし、この出来事には後日談があり、日本語のマニュアルには、「マニュアルはあくまでも最低限のことしか書かれていないから、各自、日頃の体験を大事にして、何事にも怠りなく観察して、漏れがないように対処dせよ」と書かれていた由で、日本の教育を受けた技術者はこの但し書きを守った結果でした。
福島原発がそうだとは言いませんが、政府も含めて、今の日本は教条的に過ぎます。
by 村尾鐵男 (2011-06-22 08:25)