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日本のエネルギー政策の破たん -3/3:スマートグリッドは構築済み [水・太陽・空気]

                                                                             by ぼくあずさ 

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スマートグリッド

オバマ政権が、グリーン・ニューディール政策の柱として言い出した概念である。光通信網を使って電気の潮流を賢くコントロールすると理解すればよい。

私はドイツ以外の外国に年単位で居住したことがないが、日独は今や停電は日常話題にもならない。ドイツでは、北海とバルト海に洋上メガ風力発電所の建設を開始しており、南ドイツへの送電線強化が急務になっている。

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一戸あたり年間停電時間(分)

東京電力  3

米国    86

英国    68

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日本では12電力体制が機能しており、前にも触れたことだが、3月11日に原発は稼働中11基の内の7基が停止、火力発電所は15ヶ所中8ヶ所が止まり、無論、東北電力系統からの連係も遮断された。系統周波数は49Hzに数分間続いた末、首都圏ブラックアウトの危機を脱した。東電が築き上げて来た電力安定供給システムの完璧さが実証された。まさに奇跡だ。スマートグリッドなど言う洒落た呼び名、東電管内は既に構築済みだ。

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現状のソーラーパネル容量では、スマートグリッドは不要であるが、仮に20兆円の投資をして1000万戸にソ-ラーパネルを設備(菅首相のG8で表明)とすれば、どうやってスマートグリッドを構築するのか。この場合は、系統の安定化の為ではなく、買電量を最大にすることが目的になる。高調波のフィルタリングはできない。通信と蓄電池よりなる1戸20万円、総額2兆円の追加投資と維持費はユーザ負担になる。

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更に川崎市と共同で臨海地区に20MW のメガソーラーを建設し、電力系統への悪影響の調査研究を開始している。権力の中枢が独断でのパフォーマンス外交は百害あって一利なし。私利私欲に権力行使の菅内閣は早急に退陣、最後ぐらい衆院解散総選挙で、過去2代続いた民主政権のまき散らした害毒を消毒してから消えて欲しい。

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ぼくあずさのComment

1.家庭用のスマートグリッドは論外、電力会社並みの保護装置設置

    および保守は不可能

2.黒岩神奈川県知事のエネルギー革命の中核であるエネルギー

    バンク構想は早々に引っ込められた。屋根を7年間借りる丈から、

    従来と変わらぬ個人導入に戻る。選挙目的のラッパ節。

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がんばれ東電 -6:計画停電、菅首相の危険なパフォーマンス [エネルギー]

http://dorflueren.blog.so-net.ne.jp/2011-04-14-1 

がんばれ東電 -13:川崎市臨海埋立地20MWメガ・ソーラー発電稼働開始 [水・太陽・空気]

http://dorflueren.blog.so-net.ne.jp/2011-05-29-4 

電力流通設備

http://www.tepco.co.jp/csr/sustainability/facilities-j.html


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コメント 3

ばん

同感です。
by ばん (2011-06-12 11:19) 

村尾鐵男

評論家曽野綾子氏は「電力こそ民主主義の源泉」と主張しています。電力があればこそ、ラジオもTVもいつでも見聞きして、新聞や書物も印刷できて、それによって国民は情報を得ることができるからです。
確かに、電力が不足する国々に民主主義国家は少ないのです。
日本の民主党政権、独裁と強権に悪臭が漂いますが、この上に電力供給量を細くすれば、必然的に日本の民主主義は後退して、民主党が望む体制に近付くでしょう。
by 村尾鐵男 (2011-06-12 12:02) 

ぼくあずさ

ばんさん、村尾徹男さん
コメント、 ありがとうございました。

皆さん
ご来訪とnice ありがとうございます、
by ぼくあずさ (2011-06-12 13:34) 

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