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杜甫、李白を詠う -1/5 [稲門機械屋倶楽部]

                          2011-05 WME36 村尾鐵男

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飲中八仙歌 杜甫

知章騎馬似乘船 眼花落井水底眠

汝陽三斗始朝天 道逢曲車口流涎 恨不移封向酒泉

左相日興費萬錢 飲如長鯨吸百川 銜杯樂聖稱避賢

宋之蕭灑美少年 擧觴白眼望晴天 皎如玉樹臨風前

蘇晋長斎繍佛前 酔中往往愛逃禪

李白一斗詩百篇 長安市上酒家眠 天子呼來不上船

自稱臣是酒中仙

張旭三杯草聖傳 脱帽露頂王公前 揮毫落紙如雲烟

焦遂五斗方卓然 高談雄辯驚四筵

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知章、馬に騎(ノ)ること船に乗るに似たり。眼(マナコ)は花さきて、井に落ちて水底に眠る。

汝陽、三斗始めて朝天す。道に曲車に逢い、口涎を流す。恨むらく

は封を移して酒泉に向わざるを

左相、日興(ヒゴト)に萬錢を費やす。飲むこと長鯨の百川を吸うが如し。杯を銜(フク

みて聖を樂しみ賢を避くと稱す。

宗之は蕭灑なる美少年。觴(サカズキ)を擧げ白眼もて晴天を望む。皎(キョウ)として玉樹の風前に臨むが如し。

蘇晋は繍佛の前に長斎し、酔中往往、逃禅を愛す。

李白、一斗詩百篇。長安市上、酒家に眠る。天子呼びたるも船に上

がらず。臣は是れ酒中の仙と自ら稱す。

張旭は三盃、草聖傳わり、帽を脱ぎ頂を露に王公の前、毫を揮い紙に落せば雲烟の如し。

焦遂は五斗、方(ハジ)めて卓然。高談雄辯、四筵を驚かす。

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 杜甫が唐王朝の同時代に長安で交友のあった詩人仲間であり飲み仲間の八人を詠った詩で、その八人は賀知章、汝陽王李璡、左相李適之、崔宗之、蘇晋、李白、張旭、焦遂です。

 杜甫は李白が酒一斗を飲むと百篇の詞を詠んだと言っておりますが、この頃の一斗は 5.94ℓ です。李白は長安の酒屋で眠り、皇帝に呼ばれても行かなかったそうです。


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コメント 1

ばん

もう少し勉強をすれば良かった~~~。
by ばん (2011-05-05 20:51) 

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