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中国の国防動員法 [稲門機械屋倶楽部]

                                   2010-10-13 WME36 村尾鐵男

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今年の226日、国会に相当すると言われる中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会で「国防動員法」が可決され、71日付で施行されました。

このニュースは、私の見落としかも知れないのですが、日本では殆ど報道されていないようで、毎日観ているNHKTVニュースも一日中つけたままのNHKラジオも報道せず、必ず目を通す新聞二紙でも読んだ覚えがありません。

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この「国防動員法」は我が国が戦前に制定した国家総動員法を彷彿とさせますが、以下の要点から成ります。

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1 主権、統一、領土が脅かされたとき、全人代常務委員会が動員令を発令する。

2 国務院(政府)と党の中央軍事委員会が動員業務を指導する

3 18歳から60歳の男性と18歳から55歳の女性に国防関係での勤務を義務付ける

4 個人、組織を問わず、物資や生産設備が国防目的に必要に応じて徴用される

5 医療、交通、報道、金融機関は必要に応じて国務院や軍の管理下に置かれる

6 地方政府は国防動員法の教育宣伝と愛国教育に努める

7 国防動員法に反して、義務を果たさない者には罰金、又は刑事罰を課する

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国防動員法の原文が手元になく、諸々の情報を集めて要約したので、上記の表現は正確さを欠いているかもしれませんが、大意に間違いはありません。

我が国の「国家総動員法」は昭和13年(1938)に第一次近衛内閣によって制定され、戦争遂行のために国家資源の総てを戦争目的に動員することを旨とし、戦後の昭和2141日に廃止されました。

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今の中国で「国防動員法」を制定したのは、日華事変に突入した当時の日本と較べて、何を目的にしているのか、中国はそれほどの脅威に曝されているのか、理解に苦しみます。

特に、上記の第4項には不穏なものを感じます。繰り返しで恐縮ですが、原文がないので詳らかになりませんが、中国には沢山の日本企業が進出し、それぞれに生産設備を持っていますが、これも徴用の対象となります。

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戦前、横浜の子安に日本フォードの工場がありましたが、昭和15年に制定された「自動車製造事業法」で、国内資本が50%以上出資していない日本フォードの工場は日本政府が接収しました。

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今、中国へ進出している日本をはじめとする外国の工場には中国が喉から手を出そうとしている工場や生産設備が多数あるはずで、この「国防動員法」には不気味なものを感じまず。

中国の「国防動員法」について、日本政府は何も言及せず、報道は故意か注意不足か、何も報道しません。何か隠されていることがありそうです。        

                                                                   (了)
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ぼくあずさ

日本企業はいずれ中国から撤退することになると考えていました。
貴兄の情報によれば、7月に日本企業接収の法律まで準備したと云うこと。尖閣諸島領海内の中国漁船の我が国海保艇への執拗な衝突は、武力攻撃を前提にした開戦への口実作りであったと確信しました。政府幹部は気付いていないとは、恐ろしく鈍感で無能です。
一日も早く退陣させるべきです。
中国進出日本企業は撤退することになる?
http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=49396

by ぼくあずさ (2010-10-13 12:16) 

ハルカ彼方

はじめまして。

シナはあらゆる手練手管を使い、日本への侵略を狙っています。報道しないマスコミをたよらず、日本人一人ひとりが気付いて声をあげなくてはなりません。もう時間がないのですから。

Youtubeで見つけた画像をつけます、ご覧下さい。
「中国の国防動員法は日本を狙っている」
http://www.youtube.com/view_play_list?p=B78933F50E6E0529


by ハルカ彼方 (2011-01-08 14:23) 

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