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我が現代中国論 -11 [稲門機械屋倶楽部]

                                       2010-08-15 WME36 村尾鐵男

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【中国料理】

中国料理は世辞抜きで世界一品の味です。中国各地を旅行された方はよく知っておられると思いますが、中国料理はその地方で独自に磨き上げられた味を持っており、本来はその地方を訪ねなくては食べることができません。中国共産党の幹部や政府の首脳が出身地の調理人を呼び寄せるのも、北京では地方の味を楽しむことが出来ないからです。顔から火が噴出すような四川料理は重慶とか成都でしか食べられず、北京ダックは河北省だけでしかお目にかかれず、揚州炒飯は江蘇集省の奥の揚州へ行かないと味わうことができません。本物の餃子は旧満州の手作り料理です。

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ところが、私は広東省の広州で北京ダックを食べることができました。昔なら絶対にあり得ないことですが、日本人観光客の急増に目を付けた料理店が無謀にもメニューに加えました。これは日本人にも責任があります。広州で北京ダックが食べられないことを知ってか知らずか、日本人観光客があまりにも再々北京ダックを注文するので、金のためなら節を曲げることのできる中国人が偽物の北京ダックを出すことにしたのです。南方中国人が北方中国人から盗作した偽物です。広州の北京ダックは皮に肉が付き過ぎていて、北京の味には到底及びませんでした。

中国料理は確かに美味いことは誰もが認めます。長い歴史に培われた食文化が華と咲いた結果だとも言えます。

中国人と食事を共にするか、中国人に食事に招かれると大変です。中国人は食卓に出される一品ずつ、一皿ずつ、私達日本人に材料が何か、どのように調理するか、如何に健康によいかを教えてくれて、これを食べれば長寿を保証するとまで言い出し、私達が頷いて同意するまで繰り返されます。

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私も既に大昔に食べ盛りの年齢を過ぎておりますから、如何に健康によく、長寿の素になろうとも、能書きで強制されて食べるのは好みませので、長年の場数を踏んだ私の殺し文句の出番となります。

「中国料理は美味いし、健康維持に効くそうだが、でも、中国人の平均寿命が日本人より短いのは何故ですかね」

座は少しばかり白けますが、構いません。健康を維持して長命を目指すには国家規模で衛生状態を良くしなくてはなりません。いくら料理が美味くても、水が汚れ、空気に埃が混じり、畑に高濃度の農薬を撒き、家畜に危険な餌を与えていては、如何に強火で調理する中国料理と言っても、果たして衛生度で安心できるのでしょうか。

厨房の天井が焦げんばかりの強火の調理は、素材である野菜や肉の衛生度に中国人自身が疑問を持ち続けているからでしょう。                                                           (了)  
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