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臆面もなく [軽井沢だより]

とうとうこの日が来た。総理と与党幹事長が辞任を発表した。

辞任しろと、しつこく主張、詰問してきた野党は、困った。相撲で言えば、立会って、いざ組み合おうと思ったら相手がいなかった。相手は変化の手に出た。

これから選挙で散々、この相手を標的に有利に戦おうと思っていたのに。そこで”臆面も無く”、これは ごまかしだと言い出した。観客のほうは随分つまらない試合を見せられている。

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この試合は、実は、横綱がいない、なんだか幕下同士の試合みたいなものだ。

何しろ、強い力士が払底しているのである。

野党がこれはごまかしだというのは、正しいように思える。

看板をすげ替えて、試合をしようというのは、みえみえだ。

これは実は古い手である。今野党となった自民関も散々やった手である。こんな使い古しの手に乗る選挙民はもういないと思うが、まあ、やって見なけりゃわからない。

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しかし、どうしてこう頻繁に一国の宰相がかわらねば、ならぬのか。

人がいないのか、制度が悪いのか、いや変わって何が悪いのか。長けりゃいいとも簡単にはいえない。

しかし一年も持たないというのは、どう考えても、良かろう筈が無い。だから大統領制にして、よほどのことが無い限り、4年間位は、任せる政権を作るというのは、どうなのか。

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いや、もし今のような、チョー短期内閣総理大臣しか出てこないのなら、最低4年を制度的に任せる制度はアブナイのか。

地方行政の長は、皆4年の任期で、2期3期、4期まで続くのはざらだ。直接選挙で選出するからかどうか知らぬが、このごろは県、市(都,府)のいわゆる首長は、派手に有権者の信任をバックにしていると称して、やっている。

この地方行政を見る限り、独断と偏見を省みずいえば、格別人材払底とは、思えない。

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最大最悪の悪事だと思うのは、一国の宰相を選ぶのに、二日とか三日の期間で行う。間に合わせの人事異動みたなことを、平気でやる。いくら間接選挙で選ぶ、と言っても、そして最終的には、国会で選ぶといっても、この超、超短期に決めるというのは、日本は民主主義の国だというのが、いかに擬制で、上っ面だけで、あるかを示しているのではないか。

国民も、国民をリードする立場の指導者層、テレビ、新聞の解説者、インテリとか、言葉に詰まるが、このごまかしと言っても良い、状況を指摘しないのか。

以上は、私の”臆面なき”意見だ。

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I Watanabe 2010-06-02


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コメント 4

ぼくあずさ

味わい深い内容です。多謝。
by ぼくあずさ (2010-06-02 20:32) 

村尾鐵男

安倍、福田、麻生、鳩山、どれも短命。外国から見れば奇妙な国です。特に鳩山内閣は、政争の因らずして、自滅内閣です。
I. Watanabeさん、大統領制は今の日本には危険過ぎるようです。鳩山由紀夫が4年とか5年も総理の座を占め続けると想像すると、これは国家最大の危機となります。
ではどうするのか。無責任ですが、私には答がありません。強いて言えば、ぼくあずさ氏が提唱するように、参議院を改めて、即ち、昔の元老院の如く改めて、参議院をして首相を指名させるのも一法と考えます。でも、その前に、参議院の質を抜本的に高めなくてはなりませんね。今のままでは、これも亡国の道をまっしぐらです。
by 村尾鐵男 (2010-06-02 20:45) 

ぼくあずさ

I.Watanabeさん 「最大最悪の悪事」は、偶々見たテレビで自民党菅義偉衆議院議員が、これは小沢氏のやり方だと指摘。菅議員は、これでは議員達が地元で、鳩山首相辞任について報告する時間さえ与えられないまま、党代表選挙の投票をすることになると、疑問を呈していました。
by ぼくあずさ (2010-06-03 00:57) 

村尾鐵男

今にして思うと、ジャーナリズムも実に底が浅かった。鳩山の言葉が軽く弄言を繰り返すのも事実だが、その揚げ足取りに夢中になり、そもそもの間違いである民主・社民連立のまやかしを突く記事は少なかった。その結果として、福島如きに日本の政治が掻き回されてしまったが、その責任の一部は報道界にもある。
今の新聞記者や放送記者は日教組偏向教育の産物が大半だが、記事には書かなくても、心の底の何処かに「反米、親中」の気持ちがあり、日本のp安全保障を二の次にする考えが潜んでいるのだろうか。
by 村尾鐵男 (2010-06-03 08:13) 

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