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元号の典拠 [稲門機械屋倶楽部]

                                        2010-04-26 MEW36 村尾鐵男

私達が日常生活で無意識に使う明治、大正、昭和、平成の元号ですが、これも古代中国の古典にその典拠があります。中国の名文は古代に限らず、明朝、清朝、中華民国、さらには共産党政権になってからも多数あるのですが、生々しさを避けて、紀元前五世紀頃の易経や書経の名文から採られています。

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【明治】

【聖人南面而聴天下、嚮明而治】

〔聖人は南面して天下を聴き、明に嚮(ムカ)いて治む〕

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「易経」が原典でありますが、昔の王は常に南へ向いており、京都の御所も南面しております。しかし何故か、今の議事堂は東面し、首相官邸は西面しています。

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【大正】

【大享以正天之道也】

〔大いに享を正すを以て天の道なり〕

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これも「易経」が典拠となっており、その堯典が出所です。堯舜の堯ですが、中国の伝説上の王で、儒家によって徳政善政の鑑とされています。

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【昭和】

【克明俊徳、以親九族。九族既睦、平章百姓。百姓昭明、協和萬邦】

〔俊徳を明らかにして、以て九族を親しむ。九族既に睦まじくして、百姓(ヒャクセイ)を平章(ヘンショウ)す。百姓昭明にして、万邦を協和す〕

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原典は「書経」で、「百姓昭明、協和萬邦」から採られています。九族とは、父母、祖父母、曾祖父母、高祖父母、本人、子、孫、曾孫、玄孫のこと、即ち、凡そ考えられる限りの一族の総てです。

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【平成】

【地平天成】

〔地、平らかにして、天、成る〕

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「書経」が典拠となっており、「内外、天地、共に平和であること」の意味です。


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