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Apocalypse, when ? [軽井沢だより]

地獄の黙示録という映画があった。超有名な映画で説明するまでもない。

原題はApocalypse nowだ。どういう意味なのか、日本語の題名は、原題の意味を伝えているのか、どうか、分からない。

現代の黙示録と言う意味なのか、それとも世の終わりの現在か。解釈などどうでもいのだが、最近Economist誌、Apocalypse, not nowというcaption記事http://www.economist.com/business-finance/displaystory.cfm?story_id=15663864

このcaption はこの記事のために、出来たわけではなく、すでに用例があるようだ。

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内容は日本の財政状況が、危ないということだ。今に始まったことじゃないから、驚くことじゃないといわれるかも知れない。

だが、気味が悪い点がある。あるいは、気になるといったほうが良いかも知れない。この記事は日本の財政が世界一悪いことから記事を起こしているのだが、結論は、まだ大丈夫という。まだと言っても、今年2010年は大丈夫と言っているに過ぎない。だから、Not nowなのだ。世の終わりがいつなのかは、言っていない。Whenは何時なのかは、告げていない。

けれども、これは、もはや、外国から見ても、日本の財政破綻は、カウントダウンの時期に入ったということでは、ないだろうか。

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国会で自民党の議員が、こども手当ては、ばら撒きだと言って現政権を非難する。非難は当然かも知れないが、さんざん自党もばら撒きはやってきたのだから、あまり迫力がない。ばら撒きが問題ではないのだ。

財政の将来が本質問題だろう。何ゆえこれを、正面にすえないのか。ちっとも問題の本質を理解しているとは思えない。

ばら撒き糾弾を、大声を張り上げて、国民が喝采すると思っているのだとすれば、さびしい限りだ。

EUは今、ギリシャの財政建て直しを援助するかどうか、ゆれている。ドイツが、助けるといえば、ことは前進するかに見えたが、ドイツも政権党のお家の事情、選挙を控えて、援助するとは簡単にJa !とはいえぬ。

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ドイツはいまや、ヨーロッパの盟主に躍り出た。経済的に好調で他のEU 各国はChancellor Merkelの顔色を窺う。

だらしのない財政運営の付けを他国に頼るのは、駄目だ、ドイツはドイツで国民が営々と働いた結果、今があるのだ、というので、浪費をした国はEuro加盟国メンバーの資格がない、と言うのが、表面上かも知れないが、援助に積極的にならない理屈だ。

日本が将来IMFに同じようなことを言われる日が、来ないといえようか。Apocalypse when ?の記事を、近い将来見ないことを切に望む。

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P.S.

Economistnの記事に読者のコメントが16ある。読者の一人が書いているが、たったの16だ、中国に関係する記事だとこんな数ではないらしい。日本の相対的な地位の低下を示しているのだろうか。コメント数はさびしいし、また、理解しかねるコメントもあるが、一つ気味悪いのは、こんな状況の解決案は、Coup d'etatというのがある。冗談だろう、もちろん、しかし、昭和の歴史を思い起こさせる

http://www.economist.com/node/15663864/comments

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・・・ by Watanabe 2010-03-22

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野党慣れした自民党 [軽井沢だより]

http://dorflueren.blog.so-net.ne.jp/2010-02-26-2

初春政局放談(3):成長と成熟 [軽井沢だより]

http://dorflueren.blog.so-net.ne.jp/2010-01-09 


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大嶋邦夫

IWさん。 久しぶりのおたよりに安心しました。 加藤陽子(東大教授、歴史学者)の日経ビジネスの記事に、歴史上の体制の変革とは大抵、「この制度の下では貸したお金が戻ってこないぞ」と思った人が現れた時に始まり、「どうせ返ってこないなら、崩してしまうか」と考えた人が時代を動かすに足る数に至ったタイミングで崩される側から崩すがに自分の既得権を捨て飛び移り生き延びるとあります。 明治維新も武士階級の既得権をいち早く手放したグループが変革を行った。 「政府に貸したお金は戻るのか」に
疑問が出たときの覚悟を国民に促していますが、今の国の借金恐ろしい話です。
by 大嶋邦夫 (2010-03-23 08:42) 

ぼくあずさ

I.Watanabeさんが警鐘を鳴らし続けておられる国家財政の危機は、「子供手当支給開始の6月まで我慢」を唱える民主党議員達は無関心なのか?!
日系三世のCathyに誘われ、Green beretを渋谷で観たのは1968年のこと、まだ池田隼人内閣の所得倍増計画が目指した経済復興が続いている頃だ。私利私欲を持たないスケールの大きい政治家は出現しないのだろうか?!

by ぼくあずさ (2010-03-23 13:54) 

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