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日本解体三法案(1):夫婦選択性別姓法案 [稲門機械屋倶楽部]

                                   ・・・ 2002-02-27 MEW36 村尾鐵男

「夫婦選択性別姓法案」、「永住外国人地方参政権付与法案」、「人権侵害救済法案」、この三つを「日本解体三法案」と保守系論客は呼んでいることを私は初めて聞きました。

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この日本解体三法案の内、「夫婦選択性別姓法案」について民主党政府は夏の参議院選挙までに国会での審議を開始し、あわよくば成立させようと意図しているようです。特に、担当の法務大臣は次の参議院選挙での改選対象となっているため、選挙戦で自分の手柄として誇示したいとの憶測が濃厚であります。

「夫婦選択性別姓法案」とは、夫婦が別の姓名を名乗ることを可能にするもので、政府と与党内からも家族の絆を弱めるものだとの指摘があり、法案の成否は不明です。しかし、鳩山首相は「最初から賛成だった」と言っており、叉、連立を組む社民党党首は積極的推進派であり、自身は夫の籍に入らずに、同棲状態で生まれながらの姓を守っています。

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「夫婦選択性別姓法案」の骨子は、結婚してからも妻が旧姓を選べ、子供は夫婦いずれかの姓を名乗るとするもので、女性の社会進出が当然視され、現に大勢の女性が社会の枢要な位置を占めている現状を見ると、理解は出来るものの、率直に言ってその良し悪しを即断できるほど安易な法案とは思えません。

さらに思い出すのは中国の実例です。中国大陸本土も台湾も夫婦別姓が昔から当たり前になっています。著名な実例を見ると、周恩来夫人は鄧頴超であり、毛沢東夫人として悪名高かった江青は生まれたときの本名を欒淑蒙と言い、女優時代の芸名は藍蘋で、江青は毛沢東が与えた名です。毛沢東が妻である賀子珍と離婚した後も江青は毛姓を名乗ってはいません。蒋介石夫人の宋美齢も蒋姓を名乗ってはいません。鄧頴超、江青、宋美齢の三人だけを見ても、その夫の傘の下を出て、良し悪しは別にして独自の道を切り開き、後世に名を残した女性達であります。

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私は台湾と中国、それにシンがポールやインドネシアの華僑で夫婦別姓の親しい友人が多数おり、自宅へも度々訪れておりますが、その子供達も含めて、家族の絆は私達の場合と較べて、かなり弱いように見受けられます。あの漢民族の社会で、夫婦別姓が定着しているそもそもの経緯を私は知りませんが、民主党首脳と社民党が異常なほどに親中国の姿勢を見せている現状に鑑み、まさかとは思いますが、中国の制度を丸呑みで移入しようとしているのではないかと疑います。

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もとより女性の社会進出は重要なことであり、結婚前と同じ名で働きたいとする考えも当然ですが、今の日本社会では女性が結婚後も元の名を通称として働くことを認めており、その実例は多数あり、衆議院議員高市早苗が好例です。米国ヘリテージ研究所は、夫婦別姓は「フェミニスト達が結婚制度を破壊するために始めた運動である」と断定しており、叉、その源流はレーニンにあるとする説もあります。いずれにしても、もっと広範で時間を掛けた議論が必要であり、選挙目当ての拙速に走るには極めて危険過ぎる法案であると思われます。

(2)に続く


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