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我が愛すべきぼろ車達(5) [安曇野だより]

                                                                       ・・・・・下山成人 書き下ろし

3.昭和355月2人の友人を誘い神戸まで行ってみようと言うことになった。東海道の国道1号線は未だ完全舗装になっていなかったので一日で何処まで行けるかは出てみないと分からなかった。 兎にかく早出をしようと出発の前夜は渋谷の友人宅に泊めてもらう事になった。朝4時友人宅を出発。五反田から第一京浜に入ったあたりで突然ギヤが固まりギアチェンジが出来なくなった。3速に入ったままである。ドライブを断念すべきか迷った。時間が早かったので車の流れは少ない。どうせどこかの修理工場へ持ち込まなければならないなら行ける所まで走ってみようということになった。 

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先に見える信号が青になるタイミングを計りながら信号で止まらずにすむよう3速ギイアの範囲内で速度を調節し数ある信号を潜り抜けなんと一度も停止することなく小田原までたどり着いたのである。今ではとても信じがたい話だが事実である。小田原で国道1号線沿いにあった修理工場で車を止めた。診てもらうとディファレンシャルギアがいかれていることが分かった。修理を頼むと快く直ぐ修理をしてくれた。山中湖でのシリンダーのオーバーホールといいこの小田原でのディファレンシャルギイアの修理といい迅速にかつ安い修理費で修理してくれたものと感心する。 

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一時間もしない内に修理が終わり予定通り神戸まで行くことになった。最初の難関は箱根の山である。長野での悪路の体験があったのであまり心配はしていなかったがやはり我がダットサンは大きな唸りをたてて登った。箱根の峠で三島の町が遠くに見えてきたときは感激した。

(6)に続く


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