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「マンガになった釈迦とキリスト」(渡部昇一著、倫風2011/12)の紹介 1/2 [明治維新胎動の地、萩]

                  By N.Hori


渡部昇一さんが面白いことを書いていますので紹介します。


今年の夏はスイスから思いがけない客があった。孫娘の同級生の女の子が我が家に1週間滞在することになったのである。孫娘もスイスの高校1年生になり、夏休みなので東京に来ている。つまり我々老夫婦の生活に、2人の少女が加わった。


この少女は愛称でココと呼ばれている。このココちゃんはそれまで日本にきたこともなく、日本語学校に通ったわけでもないのに日常の挨拶などはちゃんと日本語でできるのだ。
朝に顔を会せれば「おはようございます」と言い、食事の時は「いただきます」と言い、終われば「ごちそうさまでした」と言う。就寝前は「おやすみなさい」と言って部屋に入る。

どうして日本語を学んだのかと聞くと、すべて日本のマンガによって覚えたという。フランス語圏での日本のマンガの浸透ぶりは想像以上のようだ。そしてココちゃんの将来の希望はマンガ家になることなのである。

だから彼女にとって明治神宮の表参道とか、渋谷とか、原宿とか、新宿とか、吉祥寺とか、浅草とかは長い間、あこがれの地名だった。孫娘と2人で、時には母親(つまり私の娘)と3人で、時には叔母(私の息子の嫁さん)も一緒に、そういう東京回りを続け、大いに満足して帰国した。


フランス語圏で流行っている日本マンガのいくつかも彼女から聞いた。もちろn日本の若者も知っているだろうが、われわれ老夫婦の知らないことばかりである。例えば、若い釈迦とキリストが一緒に日本を旅行するマンガ が大人気だと言う。もちろん、日本の人たちはその2人が仏と神であることは知らない。食事のためある店に入った時、店の女の子のサービスがなかなか良い。そのことを褒めると、女店員は「お客様は神様ですから」と答える。

それを聞いて、キリストは釈迦に向かって小声でささやく。「どうして私が神様だとわかったのだろう」。こういうところを読んでみんな笑い出し、面白がるという。


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ぼくあずさ

英文マンガを読んで東京外語大に合格した
中学の学友がいます。
by ぼくあずさ (2012-07-20 02:42) 

N.Hori

海を渡るさん、アルマさん、nikiさん、rtfkさん、カリメロさん、niceを有難度うございました。ぼくあずささん、コメントを有難度うございました。
by N.Hori (2012-07-22 09:52) 

N.Hori

あゆさこさん、niceを有難度うございました。私は昔の躾で育ちましたので、マンガは読まなかったのですが、日本のマンガが国際的になり、影響力が大きくなっていることに驚きます。
by N.Hori (2012-07-25 09:09) 

ぼくあずさ

Hori さんと同じく勉強が出来る子は漫画を読まない時代に育った私。
娘二人はハマッコですからミッションスクールの中高で学びました。
felletsと私を除いた家族全員がマンガ時代です。マンガでは若い
釈迦とキリストは一緒に暮らしていたそうです。
なお、最近私は石森章太郎のマンガ日本の歴史全巻を見ました。
私の一生分のマンガを読んだことになります。お粗末さま。

by ぼくあずさ (2012-07-25 11:04) 

N.Hori

ぼくあずささん、コメントを有難度うございました。私も図書館で借りて、最近のマンガに付き合おうかと思います。
by N.Hori (2012-08-03 17:52) 

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