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CBTC(無線列車制御) -2/3 [和田の泊りより]

                          

元々鉄道の信号と言うのは線路を一定区間ごとに区切り(この区間を閉塞区間と呼びます。-英語ではBlock-。この区間の長さや配置はその路線の車両性能や最高速度、時隔などによって最適化されて決定されており、もしそれらを変更するとすれば地上設備を大規模に改良する必要がありこれには多大な時間と手間、費用が掛かる。

単線区間では停車場と停車場、或いは列車が行き違うことのできる信号場と停車場間が一閉塞区間となります。) 一閉塞区間には一列車以上は入らないということを原則として安全を図っています。
 

そしてこの区間に列車が居ることは左右の線路を車輪・車軸で短絡することにより検知しています。この結果を信号として線路際の所謂信号機に現示したり、或いは車上の信号機に表示し、さらにはATCと言う形で自動列車停止も行うことが出来ます。この為の地上設備は色々な物が必要となり、設備費用、また保守費用も大がかりなものとなります。この方式は閉塞区間が線路により決まってしまう為、固定閉塞と呼ばれます。又上述のように閉塞区間の長さは運転条件が劣る例えば貨物列車のような列車に対応出来るような長さとなっている為、列車密度が高い通勤列車にとっては運輸効率が良くない。
 

そこでこの問題を解決するために先行列車の最後尾と後続列車の最前部の間を一閉塞区間とする方式が考えられ、この区間の両端は移動しているので移動閉塞と呼ばれています。ただ問題は両者の間にカーブや勾配・トンネルなどが存在している先行列車と後続列車の間の正確な距離をリアルタイムで検知する方法が難しい為中々実用化されませんでした。GPSの使用なども考えられないことは無いのですがトンネルなどがあると使えません。
                                       
  月川@神戸
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村尾鐵男

話題を逸らして恐縮ですが、日本の航空黎明期、地上を見ながら飛ぶ地紋航法が採られ、鉄道線路に沿って飛ぶのが最も安全な航法でした。
ところが、線路がトンネルへ入ってしまい、山を越えてその向こう側に線路が見えればよいのですが、トンネルが曲がっていると困りました。
山を越えて線路が見えないので、飛行機はウロウロと旋回して線路を探しました。
by 村尾鐵男 (2012-07-19 07:43) 

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