SSブログ

「機械科100周年記念式典関連」報告 -3/5 [明治維新胎動の地、萩]


「基幹理工学部機械科学・航空学科富岡淳教授のビジョン」の紹介

 
                                                 
.by N.Hori

記念誌に富岡教授が「早稲田大学教旨をベースとした研究室運営」をこれからの100年の研究室ビジョンとして書かれています。 

これからの100年の研究室ビジョン」を書いてください、と言われてハタと困った。100年後に生きているとは思えないし、ましてや私の研究室は確実に存在しない。解釈を広げて、100年後の後輩先生方への伝言にしようかとも思ったが、そんなことを言えるほど私は偉くない。そんな中、100年前の人たちは、100年後の大学のビジョンをどのように考えていたのか気になり、調べてみた。


今から約100年前の1913年、早稲田大学は創立30周年を迎える。その記念式典において、大隈候は式辞として、今後の早稲田大学のあるべき姿を語る。その内容が「早稲田大学教旨」の原型となったことは有名な話である。「教旨の碑」は、大学の各キャンパスの正門近くに建てられている。早稲田大学教旨の内容をまとめると、「学問の独立、学問の活用、模範国民の造就」である。これは100年前の言葉であるが、今でも全く陳腐化していない。むしろ、私のこれからの研究室ビジョンとしてふさわしいのではないかと思い至った。


具体的には以下の通りである。

学問の独立:
明治14年の政変で政界を追われた大隈候がその直後に早稲田大学の前身である東京専門学校を作る。当時の世の中では、東京専門学校は、大隈候の政治的思想を吹き込むための養成学校と思われたが、大隈候は政治と学問を完全に分離し、そのようなことをしなかった。そのような大隈候の言葉であるからこそ、この言葉には重みがある。研究とは、


基本的にはすべてのことから独立している必要がある。その中から独創的な研究が生まれると思う。私の研究室もそれを目指したい。


学問の活用:
机の上だけの学問では意味がない。社会の役に立ってこそ学問である。自分の研究室の研究が、社会にどのように貢献できるのかを考えていきたい。


模範国民の造就:
今風の言葉でいえば、模範国民とはリーダーを意味するのであろう。リーダーとは人より一歩先を歩む人であろうか。ただ知識が多いだけではリーダーにはなれない。研究室としてどのように運営すれば、将来のリーダーを作ることができるのかを考えていきたい。


nice!(6)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 6

コメント 1

N.Hori

あゆさこさん、裏・市長さん、海を渡るさん、kiyoさん、馬爺さん、アルマさん、niceを有難度うございました。
by N.Hori (2012-05-24 21:15) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。